みたかの教育2021年4月18日1面
■令和3年度教育委員会の基本方針
2月に開催された教育委員会定例会で、令和3年度基本方針を決定しました。
主要な施策と予算の概要は、2面で紹介します。
→総務課TEL内線3213
教育委員会は、「三鷹市教育ビジョン2022(第2次改定)」に基づき、「人間力」と「社会力」を兼ね備えた子どもの育成を目指し学校教育を推進します。
特にスクール・コミュニティ(※)の創造に向けた仕組みづくりを進めるとともに、子ども一人ひとりのニーズに応じて個別最適化された学びの実現を図るため、組織体制を整備し(下記参照)、集中的かつ強力に事業を推進します。
また、「三鷹市生涯学習プラン2022(第2次改定)」に基づき、市長部局との連携により、市民一人ひとりが、生涯を通して主体的に学習の機会を選択して学び、豊かな心を育み、学んだことを地域に返し、活動に活かしていくという「学びと活動の循環」の構築を目指します。
(※)学校づくりと地域づくりを進めるための学校や子どもたちを中心とした、学園や市内全域の多様な団体とのつながり
教育委員会の行政の基本目標
いきいきと子どもが輝く教育・子育て支援のまちづくり
創造性と豊かさをひろげる生涯学習・文化のまちづくり
7つの施策目標
1地域とともに、協働する教育を進めます
2小・中一貫した質の高い学校教育を推進します
3学校の経営力と教員の力量を高め、特色ある学園・学校づくりを進めます
4安全で快適な、充実した教育環境を整えます
5地域をつなぐ拠点となる学校をつくります
6市長部局との連携により、生涯学習の総合的な推進を図ります
7地域の情報拠点としての図書館活動を推進します
「人間力」
基礎的な素養を身に付け、自立した一人の人間として考え判断し、豊かに力強く生きていくための総合的な力
「社会力」
社会とのかかわりをもち、社会の一員としての役割を果たしつつ、適切な人間関係を結び、共に生きていく力
■教育政策推進室を設置しました
4月1日に教育委員会事務局教育部に、臨時的な組織として教育政策推進室を設置しました(教育センター1階)。教育政策推進室では、スクール・コミュニティの創造、個別最適化された学びの実現という、二つの大きな政策課題の推進に向けて取り組みます。また、コミュニティ・スクールなど密接な関連のある既存の事務についても一体的に進める必要があることから、これまで指導課が所管していた事務の一部を移管しました。
→教育政策推進室TEL内線3221
■教育委員会の活動について
教育委員会では、毎月、定例会を開催し、基本方針の決定や規則の制定改廃などの議案について審議を行っています。また、学校訪問を実施し、学校経営・授業などに対し指導・助言を行うほか、学校保護者との懇談会や学校の研究発表会、都内教育委員会相互の連絡会に出席するなど、学校の状況や教育行政をめぐる諸課題の把握に努めています。教育委員会の会議の開催予定や会議録は、市ホームページに掲載しています。
令和2年10月〜令和3年3月の主な審議案件と活動
10月
○三鷹市個人情報保護委員会への諮問
●学校訪問(第五小学校、第七中学校)
11月
○令和2年度一般会計補正予算見積書
●学校訪問(羽沢小学校)
12月
○令和2年度一般会計補正予算見積書に係る臨時代理の承認
●第1回総合教育会議
●市町村教育委員会オンライン協議会
●学校訪問(第一小学校、中原小学校、井口小学校)
1月
○令和3年度一般会計予算見積書
○三鷹市個人情報保護委員会への諮問
●東京都市町村教育委員会連合会第2ブロック研修会
●学校訪問(第五中学校)
2月
○令和3年度基本方針の承認
○令和2年度一般会計補正予算見積書
○三鷹市個人情報保護委員会への諮問
○校長・副校長人事の内申
○学園長及び副学園長の指名(協議)
●市町村教育委員会オンライン協議会
●東京都市町村教育委員会連合会研修会
3月
○教育政策推進室設置規則の制定
○三鷹市立学校教職員労働安全衛生管理規則の制定
○三鷹市教育委員会事務専決規程の一部改正
○三鷹市立図書館の管理運営に関する規則の一部改正
(○は会議の案件、●は会議以外の活動)
→総務課TEL内線3213
■教育長コラム「共に明日を生きる三鷹の教育」
教育委員会 教育長
貝ノ瀬 滋(かいのせ しげる)
コロナ禍による政府の突然の一斉休校要請から1年が経過し、改めて学校の役割の大きさが認識されるとともにコロナ後の新しい学校の在り方が問われています。
そこで、教育委員会では、令和3年度の基本方針の中で、昨年度に引き続き「人間力」と「社会力」を兼ね備えた子どもの育成を目指し学校教育を推進します。
そのため、本市の教育の基盤であるコミュニティ・スクールから発展させた「スクール・コミュニティの創造」、そして、一人ひとりに寄り添う「個別最適化された学び」の実現に取り組む中で、「人間力」と「社会力」を確実に育むことを目指すことにしました。
現在、三鷹ネットワーク大学の三鷹教育・子育て研究所の「三鷹のこれからの教育を考える研究会」において、その具体化に向けて議論が進められており、2月には中間報告が出されました(3面参照)。
一方、並行して、令和2年度には、河村孝市長の英断により、1人1台の学習用タブレット端末が配置されました。昨年12月から研修や準備などを進め、各学校では本格的に活用が始まっています。
「一人ひとりを大切にする教育」が絵に描いた餅にならぬよう、公平で公正な教育、すなわち形式的平等主義から脱却し、その子にとっての最善の学びの実現を目指して、学校の先生方や保護者、地域の方々と共に、教育委員会は挑戦してまいります。
現在の社会の急激な変化やコロナ禍の辛い経験を踏まえ、一人ひとりが幸せで豊かな人生を歩み、より良い社会を共に創っていける人財育成が急務です。
そのためには、学校が、多様な市民も集い、学び活動するコモンズ(地域の共有財産)であれば、みんながつながり人間的成長を遂げる場となりましょう。
また、学校が複合災害時においても安全・安心の拠点となるよう機能などを確保するとともに、子どもも大人も誰もが楽しく学べる、多様で豊かな「新しい放課後」の創造やSDGsを見据えた「スクール・コミュニティ」の実現を目指します。