緑と水の公園都市 三鷹市
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広報みたか2017年5月21日12面

■第33回太宰治賞がサクラ・ヒロさん『タンゴ・イン・ザ・ダーク』に決まりました

 三鷹市と株式会社筑摩書房の共同主催で復活後19回目となる「太宰治賞」の最終選考委員会が、5月8日にみたか井心亭で開催され、選考委員の加藤典洋さん、荒川洋治さん、奥泉光さん、中島京子さんにより、1326編の応募作品の中から、第33回太宰治賞がサクラ・ヒロさん(筆名)の『タンゴ・イン・ザ・ダーク』に決まりました。

受賞作『タンゴ・イン・ザ・ダーク』
 N市役所のこども課で働く三川ハジメが、ある日目を覚ますと、妻のKの姿がない。Kは地下室にこもり、やけどをしたので顔を見せたくないという。不思議に思いながらもハジメはいつも通り日々を送るのだが、Kが出てくる気配はない。そのうちハジメはKの顔を思い出せなくなっていることに気付く。地下室から出てきてほしいハジメは、あの手この手で交渉するが、Kは『オルフェウス』なる自作のアプリゲームで高得点を取ることや、暗闇の中での合奏を求める。結婚当初はよくやったタンゴのセッションで盛り上がる中、ハジメはKとの失われた絆を思い出すのだが…。
 選考委員の加藤典洋さんは「今回も多くの応募作品があったが、全体として大きな曲がり角に来ており、今まで以上に著者の力量が問われていると感じた。本作はそうした中でも頑張った作品として評価できる」と評しました。
 荒川洋治さんは「時代とともに文学性が薄れていく中で、物語に新しい人物像や人間関係が打ち出されていることが重要であり、本作には秀でた文章の才能を感じた」と選評を述べました。
 奥泉光さんは「小説としての人物造形と、人物と人物との関係性が魅力を持った文章でリアリティーをもって描かれていた。謎めいた作品の終わり方からも作者の狙いを感じる。前回も最終候補作に残ったサクラさんの作品と比べて、今回の方が小説としての完成度が高いと感じた」と評しました。
 中島京子さんは「主人公と妻との奇妙な関係を描く中で、現代の若い人たちの他人との関係性の持ち方や性関係の在り方を取り上げたことは、注目すべきポイントである」と述べました。
 受賞したサクラ・ヒロさんは大阪府出身・神奈川県在住の37歳の男性です。受賞の知らせを受け、「今回は、最終候補作品として残ったのが2回目で、1回目よりは落ち着いた気持ちで結果を待つことができました。どちらに転んでも悔いは無いと思っていましたが、受賞の連絡を受けて、うれしく思いました」と喜びを語りました。
 第33回太宰治賞贈呈式は6月13日(火)午後6時から如水会館(千代田区)で行われ、正賞の記念品と副賞100万円が贈られます。なお、受賞作および最終候補作のすべてと選考委員の選評などを収録した『太宰治賞2017』は、筑摩書房から発売予定です(発売日未定)。

第33回太宰治賞 最終候補作品
 井上 タニシ
『ガンちゃんはきみっ!』
 高本 葵葉
『地下小劇場』
 サクラ・ヒロ
『タンゴ・イン・ザ・ダーク』

太宰治賞とは
 昭和39年に筑摩書房が創設した小説の公募新人賞で、吉村昭をはじめ、加賀乙彦、金井美恵子、宮尾登美子、宮本輝など多くの著名作家を世に輩出してきました。昭和53年の第14回を最後に中断していましたが、三鷹ゆかりの文人たちの文化の薫りを継承したいと考えていた三鷹市が、三鷹になじみの深い太宰治の没後50年(平成10年)を機に、筑摩書房に呼び掛け、共同主催の形で復活しました。
 その後も、芥川賞を受賞した津村記久子さん、三島由紀夫賞を受賞した今村夏子さん、大江健三郎賞を受賞した岩城けいさんなど、有望な若手作家を輩出しています。

[問]芸術文化課TEL内線2912

第33回太宰治賞贈呈式にご招待
[日]6月13日(火)午後6時〜8時
[人]市民5人
[所]如水会館(千代田区一ッ橋2-1-1)
[申]5月29日(月)(必着)までに往復はがきで必要事項(11面参照)・同賞や関連イベントの感想を「〒181-8555芸術文化課」へ(申込多数の場合は抽選)
※結果は6月6日(火)までに通知します。
[問]同課TEL内線2912

※写真はPDFをご覧ください。


■第45回三鷹市市民コンサート

[問]芸術文化課TEL内線2911

6月11日(日) 午後2時開演(1時30分開場)
 毎年好評の入場無料の市民コンサートです。今年はゲストに松田万美江さん(ソプラノ独唱)、岡村彬子さん(アルト独唱)、土崎譲さん(テノール独唱)、成田眞さん(バリトン独唱)をお迎えし、ベートーベン「交響曲第9番『合唱付き』」などをお届けします。
 指揮は高橋隆元さん、合唱指揮は北川博夫さん、合唱は三鷹第九を歌う会2017、演奏は創立60周年を迎えた三鷹市管弦楽団です。魅力あふれるオーケストラと合唱をお楽しみください。

[人]630人
[所]三鷹市公会堂光のホール
[申]当日会場へ(先着制)

※写真はPDFをご覧ください。


■三鷹の森ジブリ美術館 夏休みシーズンの入場チケットのご案内

[問]同館ごあんないダイヤルTEL0570-055777(火曜日を除く午前9時〜午後6時)

先行抽選販売
 昨年に引き続き、今年も夏休みシーズンの7・8月入場分に限り、入場チケット(日時指定)を毎月10日の一般販売に先行して抽選販売します。
[¥]大人・大学生1,000円、中・高校生700円、小学生400円、幼児(4歳以上)100円(いずれも税込み)
[申](1)電話または(2)インターネットでローソンチケットTEL0570-084-639・[HP]http://l-tike.com/ghibli(ローソンWEB会員〈無料〉登録が必要)へ(1回の申し込みにつき6枚まで、同一日時での複数エントリー不可)

スケジュール ※期間中に発券されない場合、当選チケットはキャンセルになります。

7月分
受付期間=5月25日(木)正午〜31日(水)午後11時59分
当落発表=(1)6月9日(金)午後3時〜12日(月)午後11時59分に電話で確認、(2)6月9日午後3時から電子メールで通知
発券期間=6月9日午後3時〜13日(火)午後11時

8月分
受付期間=6月25日(日)正午〜30日(金)午後11時59分
当落発表=(1)7月9日(日)午後3時〜12日(水)午後11時59分に電話で確認、(2)7月9日午後3時から電子メールで通知
発券期間=7月9日午後3時〜13日(木)午後11時

一般販売
 7月分=6月10日(土)、8月分=7月10日(月)いずれも午前10時から従来どおりの方法で販売開始します(店頭での直接購入、インターネット・電話で予約のうえ店舗にて発券・購入〈チケット代金は先行抽選販売と同じ〉)。
※営利目的でのチケット転売は不可。転売チケットでは入場できません。

三鷹市・近隣市民枠チケット
 7・8月分とも、みたか観光案内所で販売中です。
※くわしくはNPO法人みたか都市観光協会ホームページ[HP]http://kanko.mitaka.ne.jp/をご覧ください。

[問]同協会TEL40-5525(火曜日を除く午前9時〜午後6時)


※詳細はPDFをご覧ください。


市外局番「0422」は省略。 【主】主催者 【日】日時・期間 【人】対象・定員 【所】場所・会場 【講】講師 【¥】費用 【物】持ち物 【申】申込方法 【問】問い合わせ 【保育】保育あり 【手話】手話・要約筆記あり

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