緑と水の公園都市 三鷹市
このページは広報みたかのバックナンバーです。 応募・募集・申込期限が終了している場合がありますのでご注意ください。

広報みたか2016年5月15日12面

■第32回太宰治賞が夜釣十六さん「楽園」に決まりました

 三鷹市と筑摩書房の共同主催で復活後18回目となる「太宰治賞」の最終選考委員会が、5月9日みたか井心亭で開催され、選考委員の加藤典洋さん、荒川洋治さん、奥泉光さん、中島京子さんにより、1473編の応募作品の中から、第32回太宰治賞が夜釣十六(よづり・じゅうろく)さん(筆名)の「楽園」に決まりました。

受賞作「楽園」
 受賞作「楽園」の主人公は、無為に日々を過ごしていた30歳の男性。ある日、会ったことのない「祖父」から一通のはがきを受けとります。人里から隔絶された村での「祖父」との共同生活を通じて、その戦争体験に触れ、変化していく心境を描いた物語です。
 選考委員の加藤典洋さんは「受賞作の選考後に作者が女性であることを知り、大変驚いた。今後の活躍が期待できる楽しみな作品である」と評しました。
 荒川洋治さんは「個人の記憶や体験には限界がある。世代間にわたる戦争体験の記憶を受け継ぎ、統合していくという物語で、自分の今の年齢で想像できる戦争や、戦争と人間の関わりなどについて、総合的に見ていこうとするこれまでにない深みのある作品である」と選評を述べました。
 奥泉光さんは「複雑な時間の構成と語りの構造、そして、記憶の交差をうまく織り込みつつ『語り』を作っている。複数の記憶が混ざり合い、交差していくというのは小説の基本でもあるが、その基本に忠実であることや、小説に出てくる情景の手触り感も的確に表現されていることが評価された」と選評を述べました。
 中島京子さんは「今回初めて選考会に加わったが、とても良い作品を選べたと思っている。受賞者におめでとうと言いたい」と述べました。
 受賞した夜釣十六さんは、石川県出身・埼玉県在住の二十八歳の女性です。受賞の知らせを受け、「応援してくださった方々への感謝の気持ちでいっぱいです。目下、三鷹市が舞台の小説を書いていますので、受賞作と併せて市民のみなさんにお届けできればと思います」と喜びを語りました。
 第32回太宰治賞贈呈式は、6月15日(水)午後6時から銀行倶楽部(千代田区)で行われ、正賞の記念品と副賞100万円が贈られます。なお、受賞作および最終候補作のすべてと選考委員の選評などを収録した「太宰治賞2016」は、筑摩書房から発売予定です(発売日未定)。

第32回太宰治賞 最終候補作品
 夜釣 十六「楽園」
 サクラ・ヒロ「星と飴玉」
 広井 公司「トランス・ペアレント」
 豆塚 エリ「いつだって溺れるのは」

太宰治賞とは
 昭和39年に筑摩書房が創設した小説の公募新人賞で、吉村昭をはじめ、加賀乙彦、金井美恵子、宮尾登美子、宮本輝など多くの著名作家を世に輩出してきました。昭和53年の第14回を最後に中断していましたが、三鷹ゆかりの文人たちの文化の薫りを継承したいと考えていた三鷹市が、三鷹になじみの深い太宰治の没後50年(平成10年)を機に、筑摩書房に呼び掛け、共同主催の形で復活しました。
 その後も、芥川賞を受賞した津村記久子さん、三島由紀夫賞を受賞した今村夏子さん、大江健三郎賞を受賞した岩城けいさんなど、有望な若手作家を輩出しています。

[問]コミュニティ文化課TEL内線2515

※画像はPDFをご覧ください。


■第32回太宰治賞贈呈式にご招待

[日]6月15日(水)午後6時〜8時
[人]市民5人
[所]銀行倶楽部(千代田区丸の内1-3-1)
[申]5月23日(月)(必着)までに往復はがきで必要事項(11面参照)・同賞や関連イベントへの感想を「〒181-8555コミュニティ文化課」へ(申込多数の場合は抽選)
※結果は6月1日(水)までに通知します。
[問]同課TEL内線2515


■津島家寄託 太宰治資料展U―師、友、そして「饗応夫人」

6月11日(土)〜7月3日(日)午前10時〜午後6時(月曜日休館)

[問]山本有三記念館TEL42-6233

 太宰治は昭和14年に三鷹の住人となり、珠玉の作品を世に送り出しました。太宰にとって三鷹はついの住み家であり、家族と過ごした「小さい家」には、多くの文化人が訪れ、共に研さんを積みました。
 同展では、前回未公開の津島家寄託資料を中心に、三鷹時代に残した書画など約70点の資料を展示します。太宰治の生誕日であり、桜桃忌が営まれる6月。「太宰が生きたまち・三鷹」で、太宰と仲間の文学者たちとの交流と、小説だけにとどまらない太宰の「芸術」に触れてみませんか。

[主]三鷹市、(公財)三鷹市スポーツと文化財団
協力:津島園子、津島香以、林忠彦作品研究室、(公財)日本近代文学館、佐賀大学美術館
[所]三鷹市美術ギャラリー
[申]期間中会場へ

※画像はPDFをご覧ください。


■太宰治文学サロン・三鷹ネットワーク大学共催講演会「太宰治は絵描きだったのか!?」

[問]山本有三記念館TEL42-6233

 近年高い評価と注目を集めている太宰治の絵画について、創作に多大な影響を与えた三兄・津島圭治をはじめ、同郷の阿部合成、杉並に住んだ久富邦夫、「饗応夫人」こと桜井浜江など、周囲の画家との交友を通して、潜在的に備えた画才に迫ります。

[日]6月25日(土)午後2時〜3時30分
[人]100人
[所]三鷹ネットワーク大学
[講]美術評論家の勅使河原純(てしがわら・じゅん)さん(写真)
[申]6月11日(土)(消印有効)までに往復はがきで必要事項(11面参照)を「〒181-0013下連雀2-12-27山本有三記念館」へ(1人1通。申込多数の場合は抽選)

※画像はPDFをご覧ください。


■特集サイト「みたかキャラクター図鑑」を開設しました

[問]企画経営課TEL内線2151

 5月5日(こどもの日)に市ホームページに誕生した「みたかキャラクター図鑑」は、スタジオジブリの宮崎駿さんがデザインした「三鷹のキャラクターPoki(ポキ)」をはじめ、市内で活躍する11のキャラクターが大集合。
 「誕生の由来」「関連グッズ・着ぐるみ紹介」「利用・申請方法」など、各キャラクターの画像とともに図鑑形式で魅力をたっぷり紹介しています。
※同サイトは、今後も新たなキャラクターの誕生とともに、随時更新していきます。
アクセスしてね!
 トップページの右上のバナー画像(下図)からご覧ください。

※画像はPDFをご覧ください。


※詳細はPDFをご覧ください。


市外局番「0422」は省略。 【主】主催者 【日】日時・期間 【人】対象・定員 【所】場所・会場 【講】講師 【¥】費用 【物】持ち物 【申】申込方法 【問】問い合わせ 【保育】保育あり 【手話】手話・要約筆記あり

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