広報みたか2010年11月3日1面
■2010年11月3日、三鷹市は市制施行60周年を迎えました
昭和25（1950）年11月3日に産声を上げた三鷹市が、市民のみなさんと共に歩み続け、このたび60回目の誕生日を迎えました。
戦後の混乱を乗り越え、誰もがモダンな暮らしにあこがれた団地群が立ち並んだ高度経済成長期。都心に通うサラリーマンを抱えるベッドタウンとして、にぎわいを増していった駅前の風景。子どものころの遊び場だったあの公園…。
心に残る三鷹のまちの風景は、少しずつその形を変えてきましたが、今もどことなく昔の面影を思わせるまち並みが残っています。わたしたちのまちをつくり、育ててきた先人に思いをはせ、10年先、20年先も三鷹市が素晴らしいまちであるよう、これからもみなさんと共に歩んでいきます。
橋上駅化前の三鷹駅南口 （昭和38〈1963〉年）
まだ高架化されていなかった中央線。駅舎も今と比べると小さいですが、当時から駅前にはバスロータリーがあり、にぎわいを見せていました。
現在の三鷹駅南口
平成5（1993）年にペデストリアンデッキが完成し、通行が便利になりました。今年6月には開業80周年を迎え、三鷹ゆかりの作曲家、中田喜直の童謡「めだかの学校」を新しい発車メロディーに採用しました。
連雀通り （昭和28〈1953〉年）
まだ舗装されていない道路と、どこまでも続いていそうな木立が、古い日本映画のワンシーンのような懐かしさを感じさせます。
連雀通り（三鷹市芸術文化センターの前から）
芸術文化センター、八幡神社、商店街など、まちの表情豊かな連雀通り。歩道の脇のベンチは、散歩途中のひと休みにうってつけです。
丸池で魚釣り （昭和22〈1947〉年）
仙川沿いで水量が豊富だった丸池は、地域の子どもたちにとって格好の遊び場でした。当時は水がきれいで泳ぐこともできたようです。
現在の丸池公園
水質悪化などで一度は埋め立てられてしまった丸池ですが、かつての風景を取り戻そうという市民の提案を受けて平成12（2000）年に復活しました。都市型ビオトープとして多くの動植物を見ることができます。
三鷹銀座 奥は三鷹駅 （昭和39〈1964〉年）
中央通りはかつて「三鷹銀座」と呼ばれ親しまれていました。写真のアーチは、夜になるとネオンが灯り、まだ街灯が少なかったころには駅前でひと際目立つ三鷹のシンボルでした。
現在の中央通り
昭和62（1987）年に市内でいち早く電線の地下化に着工し、すっきりとしたまち並みになりました。今も昔も変わらず、市内で随一のにぎわいを見せるメインストリートです。
■市長コラム「市制施行60周年を迎えて」
三鷹市長 清原慶子
昭和25（1950）年11月3日、「三鷹市」が誕生しました。三鷹町から三鷹市になって60年、平和を希求し、人権を尊重し合い、地域の自治の実現に向けて、「参加と協働」の活動を実践してきた三鷹市民の皆様のご努力に、心から感謝申し上げます。
市制施行60周年の節目を迎えるにあたって、三鷹市では、計画的に、着実に公共施設に関する耐震度等の調査を行い、改修や建て替えを含む「都市再生」の取り組みを推進してきました。今後も、市民センター周辺地区の防災公園街区整備を含む「都市再生」を、着実に進めていく必要があります。
同時に、市民の皆様が直面する厳しい暮らしの状況、進行する少子長寿化などの諸課題の解決に向けて、三鷹市では、「地域ケアネットワーク」をはじめ地域社会での「新しい共助のかたち」を創造する活動も重ねてきています。
三鷹市は、歴史を尊重し、先人たちの努力の歩みを基礎に、平成18年（2006）年4月に「三鷹市自治基本条例」を施行しました。
そして、誰もが地域社会で安心して最期まで住み続けることができるように、NPOを含む、多様な市民同士の「支え合い」や「協働」による「コミュニティ創生」を探求してきました。
市制施行60周年を迎えて、「都市再生」と「コミュニティ創生」による持続可能な「高環境・高福祉のまちづくり」を推進することによって、三鷹市民の皆様は、更なる未来に向けての道筋を見出していくことになると思います。市民同士が相互に敬意を表して、お互いの知恵と創意工夫を生かしつつ、今後も、三鷹市の「参加と協働」のまちづくりをきり拓いてまいりましょう。
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