広報みたか2007年6月17日1面
■都市型水害に備えましょう
都市部では、近年、ヒートアイランド現象が原因と考えられる局地的な集中豪雨が、かつてないほど頻繁に発生しており、都市型水害が深刻になっています。三鷹市内でも一昨年の9月、下水道の処理能力(1時間あたり50ミリ)を大きく超える105ミリの雨量を記録した集中豪雨により、床上・床下浸水の被害が多く発生しました。
集中豪雨の際には、早めの行動と、普段からの備えが大切です。これから雨の季節を迎えます。日ごろから備えを万全にしておきましょう。
→防災課TEL内線2283
集中豪雨!!
その時どうする?
1 「どしゃぶりだ!」と思ったら、早めの行動を
傘をさしていても濡れてしまうほどの雨、寝ていても目が覚めるほどの雨の時は危険です。
◆地下室からは早めの避難を
ドア(押し戸)が水圧で開かなくなる危険があります。
◆マンホールにはできるだけ近寄らないように
水の噴出によりマンホールのふたが外れるなどの危険があります。
2 すぐに気象情報をチェック
大雨や洪水の注意報・警報が出されたら、テレビやラジオ、インターネットなどで情報を集めましょう。気象庁のホームページでは、1〜6時間までの見通しを示す「降水短時間予報」や、猛烈な雨が観測された場合の「記録的短時間大雨情報」も発表しています。
3 土のうや水のうなどで浸水に備える
水深が10センチ程度の場合は、土のうが有効です。土のうがない場合は、ごみ袋などを使った簡易水のうを代用しましょう。また、道路より低い場所にあるトイレや、排水口などから下水が逆流するのを防ぐために、早めに水のうを排水口などの上に置きましょう。
◆ごみ袋を使った簡易水のうの作り方
40リットル程度の容量のごみ袋や買い物ポリ袋を二重にし、中に半分程度の水を入れて閉めます。これを、出入り口などにすき間なく並べて使用します。10センチ程度の水深が限度です。また、段ボール箱と水のうを併用する方法もあります。
4 低地や地下駐車場の車を安全な場所へ移動
地下・半地下の駐車場や地下室などは、周辺から雨水が多量に流れ込み、浸水することがありますので、早めに車を安全な場所へ移動させましょう(運転に危険を感じる場合は移動を避けてください)。
「わが家は安全?」降る前にしっかり確認
お住まいの地域が水害に対してどの程度危険なのか、東京都建設局で作成・公表している浸水予想区域図などで、あらかじめ調べておきましょう。[HP]http://www.kensetsu.metro.tokyo.jp/suigai_taisaku/index/menu02.htm
土のうを配布しています
市では、台風や大雨に備えて応急対策用の「土のう」を用意して、万が一の場合に備えています。「土のう」が必要な場合は、道路交通課TEL内線2855へご相談ください。
※使い終わった土のうは各自で処理をお願いします。
高台に住んでいる人も協力を!
大雨の時はお風呂やシャワーを控えましょう。高台に住んでいる方は低地に住んでいる方に配慮をお願いします。
■総合水防訓練にご参加ください
7月1日(日)午前9時〜11時
三鷹市役所中庭と周辺
都市型水害に備える総合水防訓練では、土のうの作成や家庭の身近なものを使った「都市型水防工法訓練」のほかに、今年度新たに「水圧によるドア開閉体験訓練」を実施します。
水害発生時には効率的な連携が求められます。この訓練には消防署・消防団をはじめ関係機関が多数参加しますので、連携強化のためにも多くのみなさんのご参加をお願いします。
◆参加団体 市、消防署、消防団、自主防災組織、女性防災リーダーの会、消防署災害時支援ボランティア、建設業協会
■市長コラム「ユトリロの絵画が与えてくれる『心のゆとり』」
三鷹市長 清原慶子
風景画の前にふとたたずみ、描かれているのは行ったことのないまちのはずなのに、なぜか懐かしさを感じてしまったことはありませんか。
JR三鷹駅南口コラルビル5階の三鷹市美術ギャラリーでは、7月8日まで「モーリス・ユトリロ展―モンマルトルの詩情―」が開催されています。
ユトリロが多く描いているのは、20世紀前半のパリ・モンマルトルのまちで、教会や古い石の建物は日本ではみられない独特の風景です。けれども、ユトリロの絵は、行ったことのある人にはもちろんのこと、ない人にさえも、なぜか郷愁のような切なさを感じさせ、包容力をもって迎えてくれます。
ユトリロは、幼い時に母と別れ祖母と暮らし、アルコール依存症になり、その治療のために絵画を描き始めたといいます。
このギャラリーは昨年日経新聞が初めて実施した「美術館ランキング」の小規模美術館(4千平方メートル未満)部門で、特に学芸員による自主企画が評価され、全国第1位に選出されました。今回も、ユトリロ研究の在仏の第一人者に監修を依頼することができたことから、日本初出品の34点を含む80点の展示が可能となりました。
小さいながらも頑張る美術館に展示されているユトリロの絵画は、皆様にもきっと「心のゆとり」を与えてくれることでしょう。
【主】主催者 【人】対象・定員 【日】日時・期間 【所】場所・会場 【¥】費用(記載のないものは無料) 【物】持ち物 【申】申込方法 【問】問い合わせ 【保】保育あり