緑と水の公園都市 三鷹市
このページは広報みたかのバックナンバーです。
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広報みたか2005年9月4日12面

■MISHOP WORLD 2005 第16回三鷹国際交流フェスティバル

9月25日(日) 午前10時〜午後4時(小雨決行)井の頭公園西園で

 世界が三鷹にやってくる!

 (財)三鷹国際交流協会(MISHOP)主催、三鷹青年会議所共催、市後援。今年で16回目・毎年恒例となったフェスティバルが開催されます。
  4つのゾーンに100を超えるテントが出店、小さな出会いから大きな国際交流の輪を広げよう!
  ※食器持参の方には、テントショップで飲食物の割引があります(一部、対象外のショップもあります)。
  ※車での来場はご遠慮ください。
  →同協会TEL43-7812

【ふれあいゾーン】
  どんな国の人たちと会えるかな?
  MISHOP会員による世界の人々との交流企画や日本文化の紹介ゾーン。
  各国の人との交流や最新情報満載の「おしゃべりプラザ」、あこがれの民族衣装を着て記念撮影、フェイスペインティング、小中学生クイズラリーなど気軽に楽しめるイベントがいっぱいです。

【ステージ・アトラクションゾーン】
  会場内の特設ステージで、いろいろな国の楽しい音楽やダンスが繰り広げられます。
  一日中、ワクワク、ドキドキ、みんな一緒にレッツダンシング♪

【交流ゾーン】
  官公署、関係団体が出店しています。国際電話の無料通話体験、友好市町村物産コーナーに、防犯・防災テントや起震車・煙体験ハウスなどの防災体験コーナーもあります。

【テントショップゾーン】
  世界中のおいしい食べ物や民芸品がいっぱい。テントを一つひとつのぞいてみてね。各国大使館やNGOなどが異国情緒たっぷりにお店をひろげています。
  お気に入りを探してみよう!


■太宰治賞受賞の川本晶子さん寄稿 三鷹市を訪れて

「刺繍」で第21回太宰治賞を受賞した川本晶子さんが、6月19日の桜桃忌の日に三鷹を訪れたときの印象について寄稿してくださいました
(同じく第21回太宰治賞を受賞した津村記久生さんの寄稿文を前号に掲載しています)。

 この頃さっぱり眠れない。不眠症なのだ。毎夜ジタバタしている。安眠できると言われて枕も買ったし、寝室のカーテンを変えてもみた。泳げない癖に、波の音を録音した熟睡テープなるものを聴き、溺れる恐怖と闘ったりもした。バカだと思う。原因ならわかっているのだ。今三階に住んでいて、これが高すぎる。何よりベッドが地面から遠い。上京してかれこれ四半世紀、ずっと一階を選んで暮らしてきた。防犯を考え、慣れない三階に引っ越したのが失敗だったのだ。思えば不眠症に陥ったのと、入居の時期はぴたりと重なる。
  こんなにも地面を慕うのは、私が田舎育ちだからだろう。自慢めくが、小さい頃は肥だめにも落ちたし、野犬の子を盗んでこっそり育てたりもした。アケビを取りに行って遭難し、消防団のお世話になったこともある。土の上を転げ回って育ったクチだ。土にまみれ、土の匂いの中で大人になった。そこには祖父も祖母もいた。彼らに繋がる先祖も、あるいは小さな子供も、これから生まれる赤ん坊も、いっぱいいた。穏やかで、ぞんぶんに眠れる時間だった。だからだろう、今でも土がないと不安になる。成長して放蕩娘になってしまったので、今さら田舎に帰ることはできないが、せめて都会の人工の覆いの下の土の匂いを嗅ぎたくて、地面の近くに暮らしてしまう。
  案内して頂いた三鷹の街は、不思議と土の匂いがした。初夏の午後、「風の散歩道」をそぞろ歩き、山本有三記念館で「路傍の石」の巨大さに驚いたりする道々、思わぬ土の匂いが、何度もふわり鼻先を掠めた。知らない街なのに、どこか懐かしい。
「ここで入水したんですよ」
  教えられて玉川上水を覗き込んだ。アジサイが、そこここに群れていた。その濃い紫の上を流れる風にも、やはり土の匂いはした。
「そうですか。ここですか」
  太宰治。若い日、夢中になって読んだ作家だ。持ち扱いかねていた悩ましい思いを、この人は全部分かってくれている! そう独り決めして、感動していた。
  上水の少ない水流に、昔の面影はないと聞く。しかしこの緑の茂る地面を、かつての夜、太宰治は確かに自ら滑り落ちたのだ。憧れの作家の思いに少しでも触れたくて、大きく息を吸ってみた。するとまた、どこからか土の匂いがする。人の体臭にも似た、暖かな匂い。ふとこんなことを思った。私の足の置かれたこの土に、書くことに生き書くことに死んだ偉大な作家の、その脇の下を流れる冷たい汗が、ぽとりと落ちたかもしれない……。
  土にはいろんな人間のいろんな思いが溶けているような気がする。例えそれが不幸な記憶でも、生きた人間の体温を吸い込んでいるせいか、人を癒す暖かな匂いがする。
  改めて顔を上げれば、三鷹の閑静な家並みに重なって、かつての畳屋の、薬局の、今は場所も佇まいも世代も変わってしまっただろう人々の暮らしぶりの、微かな残り香のようなものを嗅いだ気がした。ここは土を大切にしている街だと思った。ぞんざいに扱えば、土はすぐに匂いをなくす。この街は、そんな儚い宝物を、とても大切にしているのだなあと、つくづく羨ましくなった。ここでなら、きっと私も熟睡できそうな気がする。いいなあ、引っ越そうかなあ。散策の最後には、思わずそんな言葉を呟いていた。

風の散歩道で
※写真はPDFファイルをご覧ください。


■本はともだち

189 かくれんぼうの本

「マンイーター」で第21回太宰治賞を受賞した津村記久生さんが、6月19日の桜桃忌の日に三鷹を訪れたときの印象について寄稿してくださいました。(同じく第21回太宰治賞を受賞した川本晶子さんからの寄稿は、次号でご紹介します)。
※写真はPDFファイルをご覧ください。

  今回は、いろいろなものがかくれている本を5冊紹介します。
  見つけるわくわく感を味わってみませんか。
   ここで紹介した本をお読みになりたい方は、図書館までお問い合わせください。

「あげたおはなし」
中山千夏 文/安西水丸 絵
自由国民社 
  「てんぷらあげた」「あたまをあげた」など「あげた」という言葉がいくつも出てきます。
  それぞれ違う意味の言葉遊びを楽しんでください。

「もりのえほん」
安野光雅 作/福音館書店
  字のない絵本で、ペンで描かれた美しい森の風景が続きますが、よく眺めていると…?
  見るたびに新しい発見のある一冊です。

「クローディアの秘密」
  E・L・カニグズバーグ 作
松永ふみ子 訳/岩波書店
  家出した姉弟がかくれるのに選んだ場所は、なんと美術館でした!
  そこで過ごすうち、姉弟はある像にかくされた秘密を探ることに夢中になります。

「むしのにんじゃたち」
海野和男 写真/世界文化社
  この葉っぱやぶれているな…でもよく見ると、あれ、虫の形みたい。
  上手にかくれる「にんじゃ」のような虫たちを大きく見やすい写真で紹介しています。

「うしろにいるのはだあれ」
まついのりこ 作/童心社
  黄色い傘にかくれているのは誰?少し見えている姿から当ててみてください。
  次から次へ、かくれんぼうしている友だちがでてきます。

→三鷹図書館TEL43-9151

 

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●第221回(9月4日〜17日)
三鷹駅南口駅前広場に保水性舗装導入/「みたかの縄文遺跡展」

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FMむさしの78.2MHz
月〜金曜日10:20〜25放送

広報みたかは三鷹市シルバー人材センター会員がお届けしています。
→シルバー人材センター
TEL48-6721
市外局番0422は省略しています


※詳細はPDFをご覧ください。


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