緑と水の公園都市 三鷹市
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広報みたか2005年4月3日3面

■自治基本条例

協働とコミュニティに根ざした市民自治のまちづくりを目指して
三鷹市自治基本条例検討試案の概要

 条例試案は、7章・全38条の構成になっています。本号では条例試案のうち、主な規定について、一部解説もふまえて紹介します。
→企画経営室行政評価担当TEL内線2150

三鷹市自治基本条例 検討試案の概要
【前文】
○私たち市民は、世界平和への寄与、基本的人権の尊重、協働とコミュニティに根ざした市民自治を確かなものとし、誇りに思える地域社会を築き上げ、日本国憲法に掲げる地方自治の本旨をこの三鷹において実現するために、三鷹市の最高規範として、ここにこの条例を制定する。
【第1章 総則】
(目的)この条例は、三鷹市の自治の基本理念と基本原則及び自治機構と自治運営の基本的な仕組みを定め、市民の信託に基づく市議会及び市長等の役割と責任を明らかにするとともに、市民自治による協働のまちづくりを推進することを目的とする。
(条例の最高規範性等)この条例は、市政運営における最高規範であり、市は、他の条例、規則等の制定並びに法令、条例、規則等の解釈及び運用に当たっては、この条例の趣旨を尊重し、この条例との整合性を図らなければならない。
○市民及び市は、地方自治の推進に向けた取組を通してこの条例の不断の見直しと検証を行い、将来にわたりこの条例を発展させるものとする。
解説 市が定める条例・規則のみならず、分権改革で拡充された「自治解釈権」の視点から、国が定める法令の解釈及び運用に当たっても自治基本条例の趣旨を尊重することとしています。また自治基本条例は、制定後も、市民等によって検証・見直しが行われ、育てられる条例であることを明らかにしています。
【第2章 市民と市民自治】
(地域における市民の権利、責務等)市民は、地域における自治活動等を推進するために主体的に組織等を作り、他の何人からも干渉されず、自由に自立した活動を営むことができる。
○市民は、地域の諸課題の解決に向けて自ら行動し、市民自治を実現するために、まちづくりを主体的に行うことができる。
○市民は、これらの活動を行うとき、自らの発言と行動に責任を持つとともに、市民相互の連帯と責任に基づき互いの意見と行動を尊重しなければならない。
解説 三鷹市の市民自治の実績である、コミュニティ・センター条例の理念や、「みたか市民プラン21会議」の「基本ルール」等を踏まえ、市民の自由な自治活動の権利、まちづくりを推進する権利、市民間のルール等について定めています。
(市政における市民の権利、責務等)市民は、市政の主権者であり、市政に参加する権利を有する。
○市民は、市政情報に関し、知る権利を有するとともに、自己に係る個人情報の開示及び適正な措置を請求する権利を有する。
○市民は、法令又は条例の定めるところにより納税の義務を負うとともに、適正な行政サービスを受ける権利を有する。
解説 市民が信託を行った自治体に対して税を納め、税の再配分として、適正な行政サービスの提供を受けるという「自治の原点・原則」について定めています。
(事業者等の権利、責務等)事業者等は、協働の担い手としてまちづくりに参加する権利を有するとともに、地域社会との調和を図り、安全でうるおいのある快適な環境の実現とまちづくりの推進に寄与するよう努めなければならない。
【第3章 市議会】
(市議会の役割、責務等)市議会は、市民の直接選挙により信託を受けた議員によって構成される意思決定機関であり、市民の信託に応えるため、事案の決定、市政の監視及び牽制を行う。
(市議会の立法活動、調査活動等)市議会は、議会の活性化に努めるとともに、独自の政策提言と政策立案の強化を図るため、立法活動、調査活動等を積極的に行うものとする。
【第4章 執行機関】
(市長の責務)市長は、その地位が市民の信託によるものであることを認識し、市政の代表者として市民の信託に応え、市民自治の理念を実現するため、公正かつ誠実に市政の運営に当たらなければならない。
(補佐職の設置等)市長は、助役等の常勤の特別職に加えて、市長の業務を補佐し、専門的な助言を行うために、補佐職等を設置し、任用することができる。
○市長は、地方自治法の規定に基づき設置する助役について、その職が市長を補佐し、代理する職であることを明確にするために、助役の呼称を副市長とすることができる。
【第5章 市政運営】
(市の率先行動の基本原則)市は、国が批准した国際規約等で確認されている人間の尊厳、自由、平等及び持続可能な発展を実現するために、市の役割と責任を明確にし、率先して行動しなければならない。
解説 女性、子ども、障がい者等の権利拡充や環境問題等への取り組みについて、市は、世界人権宣言などの国際規約等に基づき、率先して取組を行うことを定めています。
(基本構想、基本計画の位置付け等)市長等は、総合的、計画的な行政運営を行うために、市の最上位計画として市議会の議決を経て基本構想を定めるとともに、基本構想の実現を図るために、基本計画を策定する。
(パブリックコメント)市長等は、重要な条例及び計画の策定等に当たり、市民の意見を反映させるために事前に案を公表し、市民の意見を聴取するとともに、提出された市民の意見に対する市長等の考え方を公表しなければならない。
(職員及び組織)市は、広く人材を求め、公正で有能な職員の任用に努めるとともに、適材適所の人事配置、効果的な人材育成及び適切な人事評価と処遇を行うことにより、職員と組織の能力が最大限に発揮されるよう努めなければならない。
○市の組織は、市民に分かりやすく、効率的かつ機能的なものであるとともに、社会経済情勢の変化や市民のニーズに的確に対応するよう編成されなければならない。
(適法・公正な市政運営)市政の運営に携わる者は、市政に違法又は不当な事実があった場合は、これを放置し、又は隠してはならず、組織の自浄作用により市政の透明性を高め、市政を常に適法かつ公正なものにしなければならない。
(行政サービス提供の基本原則)市長等は、提供する行政サービスに関する情報を分かりやすく市民に公表するとともに、行政サービスの提供に当たっては、公平かつ効率的で、質の高いサービスの提供に努めなければならない。
(自治体経営)市長等は、事業の実施に当たり、最少の経費で最大の効果を上げるよう努めるとともに、市民満足度の向上と成果重視の観点を踏まえた自治体経営を推進しなければならない。
(監査)監査委員は、市の監査を行うに当たり、事務事業の適法性及び妥当性のほか、経済性、効率性及び有効性の評価等を踏まえた監査を行う。
解説 監査委員が市の事務の監査を行うに当たり、法令等の趣旨に沿って適正に行われているかという観点に加え、事業の有効性、効率性及び経済性に重点を置いた、事業評価手法の監査を推進することを示しています。
(出資団体等)市長等は、市の出資団体に対して、適切な情報公開及び個人情報の保護が行われるとともに、市の出資した目的が効果的かつ効率的に達成できるよう、必要な支援及び要請を行うことができる。
○市長等は、補助金の交付を行った団体等による公共的なサービスの提供に係る市民の苦情を受けた場合は、当該団体等の協力を得て、その苦情の内容を調査し、必要な場合、当該団体等に対して意見、助言等を述べることができる。
解説 市はこれまでも外郭団体に対して、市に準じた適切な情報公開や個人情報保護の要請等を行ってきましたが、出資団体等との関係における市の基本的な姿勢・方針等を定めています。
【第6章 参加及び協働】
(計画の策定過程等)市長等は、基本構想、基本計画及びその他の重要な個別計画の策定に当たっては、市民の多様な参加を保障するとともに、市民の検討に必要な情報を取りまとめた資料集等の作成を行う。
解説 「資料集等」には、これまで市が基本計画の策定時に作成してきた「論点データ集」や「基礎用語事典」などが含まれます。
(市民会議等の設置及び運営)市長等は、市民会議等を設置するときは、設置目的等に応じて委員の公募を行うとともに、委員の男女の比率、年齢構成及び選出区分が著しく不均衡にならないように留意し、同一の委員が著しく長期にわたって就任し、又は同時期に多数の市民会議等の委員に就任することのないように努めなければならない。
○市長等は、市民会議等の会議を、法令、条例等に特別の定めがあるものを除き、原則的に公開しなければならない。
(協働のまちづくり)市長等は、市、市民、事業者等の多様な主体が相互に連携・協力し、まちづくりや公共サービス提供の担い手となる協働のまちづくりを推進するために、市民協働センターの環境整備を行うとともに、必要な支援を行う。
○市民、事業者等及び市長等は、計画の策定及び実施の過程において、市民参加の実効性を確保し、協働のまちづくりを推進するために、各々の役割、責務等を定めたパートナーシップの推進に関する協定を締結することができる。
解説 基本構想・基本計画の策定時に、「21会議」と市で「パートナーシップ協定」を締結した実績がありますが、今後、様々なまちづくりの分野において、このような協定を締結し、パートナーシップ型のまちづくりの推進を図ることを目指しています。
(学校と地域との連携)教育委員会は、地域と連携協力し、保護者、地域住民等の学校運営への参加を積極的に進めることにより、地域の力を活かした、創意工夫と特色ある学校づくりを行うとともに、市長と連携し、学校を核としたコミュニティづくりを進める。
(出資団体及び他の官公庁との連携等)市長等は、市の出資団体及び他の官公庁と連携し、総合的なまちづくりの推進を図るとともに、必要に応じて、協議会等を設置し、まちづくりの推進に関する協定等を締結することができる。
解説 現在、市、JR、郵便局等で設置している「官公庁連絡会議」は、この「協議会」のひとつにあたるものであり、また、国際交流協会等と締結している「防災パートナーシップ協定」などは、「まちづくりの推進に関する協定」に該当します。
(住民投票)市内に住所を有する年齢満18歳以上の者で別に定めるものは、市の権限に属する市政の重要事項について、その総数の50分の1以上の者の連署をもって、条例案を添え、その代表者から市長に対して住民投票の実施を請求することができる。
解説 本条では、住民投票の請求資格、必要連署数等を定め、投票事項、投票資格等は請求時の条例で定めることとしています。
【第7章 政府間関係】
(国、東京都等との政府間関係)市は、基礎自治体である市町村優先の原則に基づき、国、東京都等との適切な政府間関係の確立が図られるよう、国等に対して、制度、政策等の改善に向けた取組を積極的に行うとともに、関係団体、市民等と連携協力し、自治基盤の強化に努めなければならない。
【附則】
この条例は、公布の日から起算して6月を経過した日から施行する。
解説 自治基本条例の施行に当たっては、新たにパブリックコメントや住民投票に関する規程の整備が必要であり、また条例の市民への周知を図るため、施行を公布の日から起算して6月を経過した日からとしています。


あなたのご意見をお聞かせください
 条例試案は、市のホームページに全文を掲載し、また市政資料室や各市政窓口でも配布しています。図書館、各コミュニティセンターでも閲覧できます。さらに、まちづくり研究所第2分科会の報告書や「みたかの自治基本条例を考えるフォーラム」の講演録、条例要綱案も、各窓口で同様の取り扱いをしています。
 ぜひ、条例試案に対するご意見、ご感想を、ファクス・メール等でお寄せください。

三鷹市自治基本条例検討試案について「まちづくり懇談会」を開催します
4月14日(木)午後7時から、
三鷹産業プラザ 7階701会議室で。
(会場TEL40-9669)
条例試案の説明を行い、ご意見・ご質問をお受けします。
▼当日、直接会場へ。

〜「出前説明会」を実施しています〜
 5人以上の市民グループなどのご要望があれば、担当職員を派遣して、条例試案の「出前説明会」を行います。ご希望の日時などについて、ご相談ください。
 なお、「出前説明会」の実施および条例試案への意見提出の期限は5月6日(金)です。

 →企画経営室行政評価担当
  〒181-8555三鷹市役所企画経営室
  TEL内線2150・2151 FAX48-1419  【メール】kikaku@city.mitaka.lg.jp


※詳細はPDFをご覧ください。


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