広報みたか2005年3月20日6・7面
■「みたか生涯学習プラン2010」・「みたか子ども読書プラン2010」の概要
まちは大きな学びの場
知的好奇心を満たす楽しさいっぱい!
市では、このほど「みたか生涯学習プラン2010〜三鷹市生涯学習計画〜素案」と
「みたか子ども読書プラン2010〜三鷹市子ども読書活動推進計画〜素案」を作成しました。
「みたか生涯学習プラン2010」は、市民が「いつでも、どこでも、だれでも、そしていつまでも」学ぶことができるよう、各種施策を推進するための計画で、平成7年に策定した「みたか生涯学習プラン〜生涯学習推進計画〜」を改定したものです。
また、「みたか子ども読書プラン2010」は、子どもたちの自主的な読書活動を支援するための計画です。
どちらも、計画期間は平成17年度から平成22年度の6年間で、「第3次三鷹市基本計画(改定)」の個別計画素案として作成しました。
今後は、市民のみなさんからご意見を伺い、計画の確定を行っていきます。今号では、両素案の概要をお知らせします。
→生涯学習課TEL3314
→図書館 TEL3355
歩き調べて、三鷹の街を再発見!
三鷹の歴史研究会
矢崎篤さん(井口在住)
「三鷹の歴史研究会」は、市が主催した三鷹の歴史の調べ方講座をきっかけに平成16年6月に作られました。毎月、「市民の目線」で市内の歴史をグループで調査し、記録を作っています。
「現地を一歩一歩実際に歩いて何十回も自分の目で見て本質をつかむ。なまじ知識を持っているよりも、分からないことはどんどん専門家や地元の方に聞いてみることが大切です。」矢崎さんは5年越しの調査・実踏により、約210キロメートルの「甲州道中」の今を25メートルの絵地図にまとめた経歴の持ち主です。
「こういった研究は何よりも自分たちが楽しんですることが大切」自分が暮らす地域の歴史を記録、保存する面白さをみんなに、誰よりも明日を担う子どもたちに伝えたい、矢崎さんはそう考えています。
市では、このような歴史・文化財などの調査研究活動への支援を行い、エコミュージアム事業を市民のみなさんとともに進めていきます。
【写真キャプション】※PDFファイルをご覧下さい。
「三鷹の歴史研究会」のみなさん
地域が力を合わせて子どもの居場所づくりを!
地域子どもクラブ
高山ふれあい広場
則信美樹子さん(牟礼在住)
高山ふれあい広場には現在、「地域子どもクラブ」として立ち上げた新体操やヒップホップなどのスポーツ系のクラブ、琴や科学などの文科系のクラブのほか、地域の方々やPTAが中心となって運営しているサークルなど、あわせて22のクラブが活動しています。
スタートした当初は、運営方法など試行錯誤の連続でしたが、3年目を迎え、既存のクラブを参考にしながら形ができつつあるところです。
運営していくうえでの悩みは、人材の確保やお金の問題ですが、解決には、保護者が少しでも力や知恵を出し合って協力することが大切だと考えています。運営は時には大変なこともありますが、子どもたちの楽しそうな顔を見ると活動の意義を感じます。これからも保護者や地域の方々と力を合わせ、子どもの居場所づくりを基本とした「地域子どもクラブ」の活動を広げていきたいと考えています。
【写真キャプション】※PDFファイルをご覧下さい。
3月5日に開催された「高山ふれあい広場」の発表会の様子
誰もが生き生きと活動できる地域づくりがしたい
三鷹市西部地区地域クラブ
推進協働連合(三鷹ウエスト)
西野入瑛子さん(深大寺在住)
三鷹ウエストは、地域で活動するクラブや人々が協力して、誰もがスポーツ・文化活動に親しめる環境を作ろうと集まった団体です。昨年の8月に設立し活動を始めましたが、徐々に地域の人たちにも知られ始めてきたかなという感触を持っています。
課題は、現在6つある登録団体・協力団体をいかに増やし広めていくかといったことですね。でも、まだスタートしたばかりですから、焦らずに少しずつ地域の人たちに理解していただいて、一緒に誰もが生き生きと活動できる地域を作れればと思っています。
活動は大変と感じるよりも、むしろ喜びと感じることの方が大きいですね。深大寺に住んでから30年ほど経ちますが、自分の得意分野を生かして地域に恩返ししていければと思っています。
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うまくサーブできるかな?昨年10月31日に開催された「三鷹ウエスト祭り」でソフトバレーを楽しむ子どもたち
※三鷹ウエストは、総合型地域スポーツクラブ設立を目指し地域の方が主体となって設立した団体です。
作って、遊んで、本のある文庫が大好き
吉川日菜子ちゃん(左・小2)
川嶌泉澄ちゃん(右・小3)
お友達に会えるし、ものづくりとか、いろんなことができるので文庫に来るのは楽しみ。
お気に入りの絵本をみんなの前で読んだり、おすすめの本を教えあったりもするよ。本は一度に何冊も借りちゃう。文庫に来てなかったらこんなに本は読まなかったんじゃないかな。
※地域の施設や個人の家の一部を開放し、本の貸し出しや読み聞かせなどの活動を行う、地域・家庭文庫。三鷹市には現在13の文庫があり、おはなし会や、ものづくりなど、それぞれの個性を生かした活動で、地域の子どもたちが本に自然に親しむ場所になっています。
【写真キャプション】※PDFファイルをご覧下さい。
読み聞かせの時間。今日は日菜子ちゃんと泉澄ちゃんがお気に入りの絵本を紹介します。どんぐり文庫(井口)で。
[みたか生涯学習プラン2010の概要]
1 計画の特色
本計画は、前計画である「みたか生涯学習プラン」の理念を継承発展させるために、個別事業の拡充を図るとともに、生涯学習の新しい展開に向けて、市と市民との協働の仕組みづくりを提案しています。
「みたか生涯学習プラン2010」の体系
〜協働による生涯学習の推進〜
第1 生涯学習の基盤づくり
1 生涯学習意識の啓発
2 市民ニーズの把握
3 生涯学習推進体制の整備
第2 生涯学習の機会と場の提供
1 多様な学習内容の提供
2 生涯学習の場の提供
3 学習の支援
第3 生涯学習情報ネットワークの充実
1 情報の収集・提供
2 相談体制の充実
第4 生涯学習によるまちづくり
1 教育・子育てのまちづくり
2 家庭・学校・地域の教育力の向上
3 児童青少年の健全育成の推進
4 地域学習の推進
5 人材リストの整備とNPO・コミュニティ活動等との連携
2 計画で取り組む基本的な方向
学びを支援する環境整備
市民が等しく学習・文化・芸術・スポーツ活動に親しみ、健康で心豊かな生活を送り、市民相互の交流が図れるよう、市民の生涯学習を支援します。
学びを生かした地域社会の形成
さまざまな地域課題や現代的課題の学習を推進するとともに、まちづくりを担う人材の育成を図り、学んだことを地域で生かす仕組みづくりに取り組み、学びを生かした地域社会の形成に努めます。
子どもの居場所と地域の教育力の向上
子どもたちが、自主性や創造性を育み、仲間づくりができるよう、地域での居場所づくりを進めます。さらに、家庭・学校・地域の連携を一層強化し、子どもたちを健全に育てる仕組みづくりに取り組み、地域の教育力の向上を図ります。
学習の高度化への対応とIT(情報技術)の活用
生涯学習のニーズの高度化、多様化に対応して、「民学産公」の資源を効果的に結びつけ、総合的かつ専門的な生涯学習の推進を図ります。また、ITを活用した学習の機会や情報の提供を積極的に行います。
3 5大重点事業
1 「三鷹ネットワーク大学[インキュベート施設](仮称)」の設立
「三鷹ネットワーク大学[インキュベート施設](仮称)」は、地域の知的資源を活用し、「知的創造の場」の形成とネットワーク化を図ることにより、都市活力の再生とより高度な生涯学習の機会を提供するため、「民学産公」が協力・連携して設立するものです。
2 ITを活用した生涯学習の推進
現行の生涯学習情報システムの再構築の検討の中で、スポーツ情報を加え、一体的な情報提供を行います。また、情報機器を活用した学習相談・学習情報の提供を行っていきます。
3 エコミュージアム事業の推進
「地域まるごと博物館」とも呼ばれる新しい博物館の概念であるエコミュージアムの活動は、市民自らが地域を学習しまちづくりに寄与する生涯学習活動でもあります。そこで、市民が主体となる歴史・文化財の調査研究活動などへの支援やボランティアの養成及び水車経営農家を対象とするモデル事業などを推進します。
【写真キャプション】※PDFファイルをご覧下さい。
小学校の社会科見学で水車の解説をする市民解説員
4 「地域子どもクラブ」の設置
子どもが地域で遊びやスポーツ、学習を通して自主性や創造性を育み、ともに成長する場所として、「地域子どもクラブ」を各小学校区に設置します。また、その運営は保護者や地域の市民による実施委員会が行うことにより、地域の教育力の向上を目指します。
【写真キャプション】※PDFファイルをご覧下さい。
もっとうまくなりたいな…。一小「一輪車教室」
5 総合型地域スポーツクラブの設置
これまでの地域に根ざしたコミュニティスポーツ施策をさらに発展させ、総合型地域スポーツクラブを設置します。このクラブは、複数の種目が用意されていること、地域の誰もがその能力に応じて活動できること、運営は、市民が行うことなどが特徴です。
「みたか子ども読書プラン2010」の概要 子どもの自主的な読書を応援します
子どもの読書活動推進計画の策定に向けて
読書は、子どもが言葉を学び、感性を磨き、表現力を高めるなど、人生をより豊かに生きるうえで重要なものです。近年、インターネット、携帯電話などのさまざまな情報メディアが広がる中で、子どもの活字離れ、読書離れ、読解力の低下などが言われています。このような状況において、三鷹の子どもたちがさまざまな機会と場所で本と出会い、感動を覚え、知る喜びを体験できるよう、読書に親しむ環境の整備を推進します。
「みたか子ども読書プラン2010〜三鷹市子ども読書活動推進計画〜(素案)」は、平成13年12月に公布・施行された「子どもの読書活動の推進に関する法律」に基づき、自主的な子どもの読書活動に関する推進計画として作成します(対象は0歳からおおむね18歳まで)。
どんな取り組みをするの?
子どもと本との出会いの場を広げ、子どもたちに本を読む喜びや楽しさを伝えていくために、市立図書館と学校、幼稚園、保育園、学童保育所、児童館、子ども家庭支援センターなどの関係施設や、子どもの読書活動を支えている地域・家庭文庫などの市民団体などと連携して、取り組んでいきます。
1読書環境の整備・充実
(1) 家庭・地域における読書活動の推進
(2) 市立図書館における読書活動の推進
(3) 学校における読書活動の推進
2 関係施設などの連携および市民との協働
(1) 関係施設などの連携および市民団体・ボランティアとの協働
(2) 三鷹市子ども読書活動推進連絡会(仮称)の設置
(3) 人材の育成
3 読書活動への理解・促進
(1)「子ども読書の日」を中心とした読書への理解と普及活動
(2)子どもの読書活動に関する情報の収集・提供
■市民の意見を聞く会を開催します
「みたか生涯学習プラン2010素案」と「みたか子ども読書プラン2010素案」の内容を説明して、市民のみなさんからご意見をいただく「市民の意見を聞く会」を開催します。
▽3月26日(土)午前10時〜正午、教育センター3階大研修室で。
▼当日、直接会場へ。
■ホームページに全文掲載
両素案の全文は、三鷹市ホームページでご覧になれます。また、市政資料室(市役所2階)や生涯学習課(教育センター2階)、図書館(本館・各分館)、社会教育会館(本館・各分館)で閲覧できます。
【HP】/
■ご意見をお寄せください
両素案に対する市民のみなさんのご意見を4月1日(金)までに、郵便、ファクス、Eメールで「〒181-8505 三鷹市教育委員会事務局生涯学習課 みたか生涯学習プラン担当」・FAX43-0320・【メール】shogai@city.mitaka.lg.jpへお寄せください。
■今後のスケジュール
「みたか生涯学習プラン2010素案」と「みたか子ども読書プラン2010素案」については4月中旬に計画を確定し、その内容を「広報みたか」、「みたかの教育」、三鷹市ホームページなどでお知らせします。
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