緑と水の公園都市 三鷹市
このページは広報みたかのバックナンバーです。
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広報みたか2005年2月20日8面

■三鷹市出身の指揮者沼尻竜典さん、齋藤秀雄メモリアル基金賞などをトリプル受賞

三鷹出身の指揮者で、国内外で活躍する沼尻竜典さんが、昨年末に第3回齋藤秀雄メモリアル基金賞、1月には「音楽の未来遺産 シリーズ三善晃の世界」の企画・指揮で第46回毎日芸術賞を受賞しました。さらに同演奏会には文化庁の芸術祭優秀賞が贈られました。自らの呼びかけで結成した室内管弦楽団とともに芸術文化センターを拠点として活動する沼尻さんにうかがいました。

受賞について
 30代に別れを告げて、もう若手という扱いも受けなくなっていくだろうというこの時期に、これまでの仕事を賞という形で改めて評価されたのはうれしいですね。いい時に頂けたという感じです。
 音楽家は皆、あいまいな評価の中で迷いながらやっています。スポーツの世界なら、賞金王だとか世界記録だとかが話題になりますけれど、音楽家の演奏は、例え世界記録ぐらい価値があったとしてもニュースにはならない。聴きにいらした方々の反応もさまざまだし、また、多くのお客様が喜ぶものだけをやっていけばいいということでもない。そういう中で、賞という形で肯定してもらえたということですから。
 毎日芸術賞と芸術祭賞の対象は、大学時代に師事した三善晃さんの作品の連続演奏です。中学生の時にたまたま聴いた三善さんの合唱曲に衝撃を受けました。普段歌っていた明るく楽しい合唱曲とはまったく違う、とんでもなくスゴイものだった。音一つ一つ、16音符一つにいたるまでが訴えかける力を持っていて、こんな曲があるのか、と。その時から、自分の心のうちを具体的な音にする、表現するということに非常に興味を覚えました。

高山小、三中のころ
 中学では3年間、放送委員をしていました。掃除の時間は『宇宙戦艦ヤマト』とか、曲を決めてかけたりして。放送中に「こんな曲をかけちゃいかん」と先生に怒鳴り込まれたこともあります。管理しようとする先生には果敢に反発していましたね。「"中学生らしく“では分からない、具体的に教えてください」なんて。喧嘩もしたし、いわゆる管理しにくい生徒だったと思いますよ。でも、逆に先生たちとはよく話をしたから、お互い印象に残っています。
 小学校では朝礼で校歌の伴奏をしたり、クラスの歌を作ったり、中学の生徒会役員選挙の時にはクラスから出た候補者の歌も作りました。立候補者を4人も立てて「選対」をやっていたんです。すぐ覚えられる短いフレーズで印象的な歌詞にと、マーケティングっぽいことまで考えたりして。
 学校を最大限活用していた感じです。さっさと帰宅して1日何時間以上ピアノの練習をして、というタイプではありませんでした。

トウキョウ・モーツアルトプレーヤーズ(TMP)
 TMPは、「風のホール」を本拠地として、625席の空間に合わせて編成されています。奏者の顔の表情から息遣いまでわかるこの距離で聴けるのは、贅沢だと思います。
 メンバーが「みたかジュニアオーケストラ」の指導もしていますが、これは理想的な形。例えばドイツなどでは、三鷹ぐらいの規模の都市には必ず常設のプロオーケストラがあって、団員は午前中集まって練習して、夜の公演までの自由な時間には地域の生徒を教えるというサイクルで生活しているわけです。自分の先生が舞台やオーケストラピットで演奏しているのが聴けることは、子どもたちには最高の刺激になります。演奏会に両親と来てくれる、家族で感想を話し合うといった相乗効果もあり、そういう子どもたちが大人になってオーケストラに入ったりするんです。
 TMPのいいところは、三鷹での演奏会と演奏会の間に、メンバーそれぞれが別の場所でも音楽体験を積んで三鷹に集まり、ディスカッションしながら時間をかけてつくっているところですね。いつも新鮮だし、リハーサルの時間を十分とっているので、最初の8小節のことで1時間やっていたりしますから。大人数の編成だとそうはいきません。

三鷹から世界に発信
 芸術文化センター開館のときに同世代の仲間に呼びかけて結成したTMPも今年で10周年。三鷹で演奏するのは年数回なのに、メンバーにこれだけ帰属意識があるのは稀有のことでしょう。買い付けのパッケージの企画だと、演奏者もただ行って演奏するだけですが、三鷹には企画する側と演奏家のいい関係があり、ときには冒険もできる環境がある。そういう関係を10年かけて築いて、そこで生まれたものを三鷹から全国に、さらには世界へと発信しようとしているわけです。
 今は、「売れるものだけに価値がある」という風潮が強くて、ビジネスではそうかもしれないけれど、それが一般的な価値観になってしまうことに危惧の念を抱いています。コマーシャリズムに乗らない作品の中にも値千金のものがあり、そういうものに出会うことが人生の宝物になりうる。演奏家も納得のいくものをやりたいから、多少の犠牲を払っても来るだけの価値を三鷹に見出しています。開館の時だけ大物アーティストを呼んで、後はただの「貸し小屋」のようになってしまうホールも多いけれど、ここは仏作って魂入ったという感じですね。

 次回の沼尻さんとTMP定期公演は7月23日(土)の「夏休み親子コンサート」。チケット発売は4月20日(水)の予定です。
 →芸術文化振興財団TEL47-5122

インタビュー
沼尻竜典
(ぬまじりりゅうすけ) ※写真はPDFファイルをご覧下さい。
1964年生まれ、桐朋学園大学卒業。90年ブザンソン国際指揮者コンクール優勝。93年〜98年新星日響正指揮者、99年〜02年東京フィル正指揮者。01年芸術選奨文部科学大臣賞新人賞。現在、名古屋フィル常任指揮者、日本フィル正指揮者。


■スペシャルオリンピックス長野冬季大会を「はばたけ」のみなさんが応援

2月26日(土)からアジアで初めて長野で開催される知的障がい者のスポーツの祭典「スペシャルオリンピックス冬季世界大会」に、市内の知的障害者授産施設「アクティビティセンターはばたけ」に通う3人が応援に行きます。
 市内で活動するNPO法人デンのプロデュースにより実現した今回の応援ツアー。これを機に、将来三鷹からスペシャルオリンピックスに出場する選手が現れるかもしれません。
 →同センターTEL32 -3234・地域福祉課TEL内線2619
長野では、おそろいのトレーナーで応援をするという後藤さん(左)・佐々木さん(右)。世界から集まる人たちとの交流も予定しています。
※写真はPDFファイルをご覧下さい。


■あす鷹プロジェクトのモニターを募集

総務省・NTTコミュニケーションズ(株)と協力し、市内の公共自転車駐輪場などで、電子タグ(ICタグ)を活用して、空き状況の確認や駐輪位置把握など、利用者の利便性向上に向けた技術検証を行います。
 8センチ程度の電子タグを自転車に取り付けるだけで、実験に参加できますので、お気軽に参加ください。実験に参加いただいた方には、粗品を進呈します。
 また、実験期間中は、みたかショーケースe(三鷹産業プラザ地下1階)でデモ展示を行います。
◆実験期間 3月7日(月)〜11日(金)
◆実験場所 (1)すずかけ通り駐輪場(下連雀3-16-7)(2)三鷹産業プラザ駐輪場(下連雀3-38-4)
▼3月7日(月)から午前9時30分〜午後5時30分に実験場所で、直接受付。
 くわしくは「あすのまち・三鷹」推進協議会ホームページhttp://www.asutaka.gr.jpへ。
 →「あすのまち・三鷹」推進協議会事務局TEL76-7500


■「三鷹ネットワーク大学(仮称)」特別シンポジウム

同大学でプレ開講している「三鷹での地域ケア」連続講座の締めくくりとして開催するパネルディスカッション形式のシンポジウムを受講生以外にも公開しています。
▽3月2日(水)午後7時〜8時30分、三鷹産業プラザ7階会議室で。パネリストはルーテル学院大学学長の市川一宏さん、日本女子体育大学学長の加賀谷淳子さん、法政大学工学部教授の小林尚登さん。
▼2月21日(月)〜25日(金)に「あすのまち・三鷹」推進協議会TEL40-0313へ申し込む。先着30人。無料。


■チケットインフォメーション

三鷹市芸術文化振興財団
(芸術文化センター内)TEL47-5122
http://mitaka.jpn.org

チケットのお求め方法
●電話予約
芸術文化センターTEL47-5122
 ※発売初日は10:00から電話のみで受付を行い、窓口販売はございません。
●窓口販売
芸術文化センター/三鷹市美術ギャラリー/三鷹市公会堂
 ※学生券をお求めの方は当日学生証を拝見します。
●販売時間・休館日
10:00〜19:00 月曜日休館。
●プレイガイド
チケットぴあ TEL0570-02-9999
託児サービス
★印の公演には託児サービスがあります。※料金500円、要予約、対象:1歳半から未就学児、定員10人

三鷹市芸術文化センター 風のホール
★茂木大輔隊長と名曲の森探検隊
全席指定 各回とも
会員=3,000円 一般=3,500円 学生=1,800円
芸術監修/池辺晋一郎(作曲家)
出演/茂木大輔(音楽監督)オーケストラ・アンサンブル「風」(管弦楽)
第5回「J.S.バッハのロ短調ミサ」
3月6日(日)16:00開演
ソリスト/田島茂代(ソプラノ)菅家奈津子(アルト)羽山晃生(テノール)佐藤勝司(バリトン)
合唱/東京混声合唱団
曲目/J.S.バッハ:ロ短調ミサ BWV.232
第6回「モーツァルトからガーシュウィン、山下洋輔へ“自作自演の協奏曲"」
3月26日(土)19:00開演
ソリスト/山下洋輔(ピアノ)佐イ分利恭子(ヴァイオリン)平野公崇(サクソフォン)ほか
曲目/モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第2番 二長調 K.211
ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー(山下洋輔×風のホール・バージョン)ほか
〔プレトーク〕(全4回)
☆各コンサートの前にプレトークを行います。
各回:会員=800円 一般=1,000円
第5-1回「バッハ(その1)」
2月25日(金)19:00
講師:茂木大輔(音楽監督)
第5-2回「バッハ(その2)」
3月26日(土)19:00
講師:茂木大輔(音楽監督)
第6回「自作自演の協奏曲」
3月25日(金)19:00
講師:山下洋輔(ピアニスト)
※写真はPDFファイルをご覧下さい。

三鷹市芸術文化センター 星のホール
ナイロビ+三鷹市芸術文化センター プロデュース
【今週のスポットライト】
『早春ヤングメン』
『気ままにミッドナイト・タイフーン』
3月17日(木)〜27日(日)
各回(全席指定)
前売 会員=2,700円 
一般=3,000円
※上演スケジュールはPDFファイルをご覧下さい。
当日 会員=3,150円 一般=3,500円 高校生以下=1,000円
人気劇団『拙者ムニエル』の主宰村上大樹が2本同時に大上演。さまざまな劇団の人気者が大集合して、皆さまに春をお届けします!

三鷹市公会堂
第16回 みたか弥生能
ー二十六世観世宗家来演ー
3月5日g16:00開演
全席指定 会員=3,150円
一般=3,500円 学生=1,500円
演目・出演/能「殺生石」観世清和、狂言「寝音曲」三宅右近、仕舞「花筐」野村四郎、「菊慈童」観世芳伸
解説/片桐 登(元 法政大学教授) 
11:00から、三鷹市能楽会による番組もあります。弥生能のチケットでご覧いただけます。
観世流の宗家の出演による、幽玄かつスケールの大きな能の魅力をぜひ味わってみてください。
殺生石
※写真はPDFファイルをご覧下さい。


人口と世帯
(平成17年2月1日)
●住民基本台帳
 82,865世帯
 170,433人
(男:84,710人・女:85,723人)
●外国人登録
 2,893人

武蔵野三鷹ケーブルテレビ5ch
1日4回放送9:30/12:00/19:30/23:30
●第208回(2月20日〜3月5日放送)教育長が語る三鷹市小・中一貫教育校構想/高齢者の外出支援サービス
おはよう!三鷹市です
FMむさしの78.2MHz
月〜金曜日10:20〜25放送
広報みたかは三鷹市シルバー人材センター会員がお届けしています。
→シルバー人材センター
TEL48-6721


※詳細はPDFをご覧ください。


【主】主催者 【人】対象・定員 【日】日時・期間 【所】場所・会場 【¥】費用(記載のないものは無料) 【物】持ち物 【申】申込方法 【問】問い合わせ 【保】保育あり

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