緑と水の公園都市 三鷹市
このページは広報みたかのバックナンバーです。
応募・募集・申込期限が終了している場合がありますのでご注意ください。

広報みたか2003年4月6日12面

■今学校で (12) 総合学習の取り組み

「井の頭公園を訪れるみなさんへ」
第五小学校の子どもたちからメッセージ

「ごみは持ち帰って」「コイに餌をやりすぎないで」「湧き水を大切に」「飼っている魚を池に放さないで」…。先月から井の頭公園のあちこちに、子どもが描いたポスターが張られているのにお気付きですか。これは、第五小学校の子どもたちが、大好きな地元の井の頭公園を訪れる人に伝えたいメッセージです。
五小の4年生(新5年生)は昨年度の総合学習のなかで、公園の魅力をアピールする「井の頭宣伝会社」と、環境改善を訴える「井の頭改良会社」に分かれて、1年間かけて植物や生き物の観察や実験をしたり、公園管理事務所の方や環境問題の専門家、昔の公園についてよく知っている方の話を聞くなど学習を重ねてきました。
「宣伝会社」の「水温・生き物グループ」では、6月〜1月に5回、池の4カ所で水温を測定し、お茶の水井戸は季節にかかわらず水温が一定(16度)であることを確認。「木・花」「鳥」グループは季節ごとのすてきな木や実、花を探したり、水鳥などを観察して「宣伝ビデオ番組」を作ったほか、発見した情報を手描きの地図に丁寧な絵入りで紹介した「井の頭公園好き好きマップ」(写真右)を作成しました。
「改良会社」は、「ごみ」「水」「生き物」のグループに分かれました。
「ごみグループ」では数回にわたり公園のごみ拾いを行った結果、多いのはタバコの吸い殻で、葉っぱに隠れていっぱい落ちていることなどを発見。2月には学校に提案して児童・保護者500人の参加で「全校ごみ拾い」を実現しました。また、「ごみのない公園には、ごみを捨てにくいだろう」と、授業時間外も自主的なごみ拾いに行きました。
池の水をきれいにしたい「水グループ」では、七井橋付近の水などに比べてお茶の水井戸と弁財天の付近でははるかに透明度が高いことや、コイの餌の麩が水に及ぼす影響について調べ、「生き物グループ」は、輸入ブラックバスやブルーギルが、昔たくさんいた生き物を追い出してしまったことなどを調べました。
このように、いろいろなことを調べましたが、「調べたままでは解決できない。ぼくらの願いをみんなに伝えていかなければ」ということで考えたのが、公園に各グループ手作りのポスターを張りに行くことでした。
子どもたちは今後も、学校のホームページなどでもメッセージを発信していきたいということです。

ごみの種類別グラフ〜10月のごみ拾いでは、1時間半で1,000本以上のタバコの吸い殻が集まりました


■第四小学校で会社を設立〜アントレ・プランの実践

子どもに「チャレンジ精神」を

 第四小学校の5年生(新6年生)が、学校の校庭で拾ったギンナンの販売収益を元手に「四小カンパニー」を設立。手芸品、便箋やカード、工作品などの商品を開発・製作し、2月27・28日の2日間、中央通りに出店しました。
子どもたちはまず、昨年11月、校庭で集めたギンナンを袋詰めにして地域の人々に販売し、約1万円の収益を得ました。次に、この収益をもとに、布製品、紙製品、工作品などの種類別に商品を製作・販売する疑似会社6社を設立。各社には「宣伝部」「経理部」「商品開発部」などが置かれ、子どもたちはいずれかの役割を担います。その後、地域の商業者など専門家のアドバイスを受けたり、地域イントラネットで保護者や地域の人に商品の試作品と値段を提示して意見を求めるなかで、会社ごとに「売れる商品」「効果的な売り方」「値段設定」などを検討してきました。
小学生を対象としたこのような「起業教育」は、全国でもほとんど例がない試みということですが、「会社を作って利潤を得るまでのプロセスが大切。子どもが社会とのつながりを実感し、『生きる力』を育むために、ぜひ総合学習に取り入れてみたかった」と、同校・貝ノ瀬滋校長。この単元を開発した所夏目教諭も、「利益をあげるという明確な目標に向かうと、必然的にディスカッション中心の活動になります。その中で、チャレンジ精神や自己責任をとる力、コミュニケーション能力や発表力の向上が図れれば」と、学習の狙いを説明します。
この日、中央通りの商店街の一角に机を並べて開店。「雑貨屋☆三鷹店」では「ハートの小物入れ」(80円)、「まほうのたわし」(45円)など、おしゃれな手芸品を、工作の「三九数(サンクスウ)」は、「えんぴつたて〜る」(大200円、中100円、小70円)や「びんの小物入れ」(150円)など、1つとして同じ模様のないユニークな作品を販売。パソコンで商品を作った「紙せんもん店るーそん」では、便箋をポストカードとセットで100円、しおりとセットで90円など、セット割引の工夫をしていました。
交差点の角に立ち、威勢のいい呼び声で通行人にチラシを配る子ども、足をとめた人に、上手に商品PRをする子ども。各社とも抜群のチームワークで、商品は予定時間の半分の1時間ほどで完売。みんな大喜びでした。
この日の収益は合計で約2万円になり、学校ではこのお金を新年度の活動資金に充てることで、毎年高学年になると「アントレ・プラン(起業教育)」を体験できることにするそうです。


■高山小学校出身の沼尻竜典さんが後輩に生演奏をプレゼント

「子どもたちに小さなころから本物の音楽に触れてほしい」と、高山小学校出身の世界的な若手指揮者・沼尻竜典さんが3月14日、母校の全校児童460人を招き、芸術文化センターで「プレゼントコンサート」を開催しました。
沼尻さんは現在、日本フィルの正指揮者や名古屋フィルの常任指揮者として活躍中で、平成13年には芸術選奨文部科学大臣賞新人賞を受賞。三鷹でも平成7年の芸術文化センターのオープン以来、自ら呼びかけて結成した室内管弦楽団「トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズ」(TMP)とともに同センターを拠点に活動を続け、「みたかジュニア・オーケストラ」のアドバイザーも務めてくださっています。この日は、初めての試みとして、翌日のTMPのコンサートのリハーサルをコンサート形式にして、母校の後輩を招待しました。
プログラムは、モーツァルト「魔笛」の「夜の女王のアリア」、「交響曲第40番ト短調」の第一楽章など。演奏の合間には沼尻さんの自己紹介や、「寝てもいいけど、いびきはだめ」などユーモアを交えたトークが入り、子どもたちはリラックスしながら、生のオーケストラの迫力ある演奏に引き込まれていました。最後は沼尻さんの指揮とオーケストラ演奏で、「大きな古時計」と「高山小学校校歌」を全員が大きな声で合唱し、大きな拍手が沸き起こりました。


■本はともだち

「春をたのしむ本」
〜小さいお子さんといっしょに〜

 歩きはじめた子どもは、毎日新しい世界を発見しています。目に映るもの、手にふれるものすべてが、驚きに満ちています。
今月は、小さいお子さんと春をたのしむための本を紹介します。ゆっくり散歩をしながら、春のいぶきを探してみてください。
◆「ぷくちゃんのとことこあんよ」  
ひろかわさえこ作 アリス館
ぷくちゃんはお母さんと野原に出かけました。ひとりで上手にあっちへとことこ、こっちにとことこ歩きます。転んだって大丈夫、ちゃんと立てるようになりました。いも虫を見つけて後をつけていくぷくちゃんを、お母さんが笑顔で見守ります。
◆「うたえほん」 つちだよしはる絵 グランまま社
「ちょうちょう」や「ぶんぶんぶん」といった、誰もが知っている童謡を集めた絵本です。楽譜付で、あたたかみのある絵が歌のイメージを伝えてくれます。お子さんと手をつないで、歌いながら歩いてみてはいかがでしょう。
◆ 「ジョン・バーニンガムの123」
(あそんでまなぼう・1)」 ジョン・バーニンガム作 あかね書房
男の子が大きな木に登りました。女の子もやってきました。一人、二人、三人…枝は子どもで鈴なりです。そこへなんと、トラが現れたので、さあ大変です。
数をかぞえるための絵本ですが、よく見ると、枝にぶらさがって遊ぶ子どもたちの様子がページごとに変化しています。
◆「いちご」 平山和子作 福音館書店
「いちごは どこにあるの?」そんな子どもの問いかけに、雪にうもれた葉っぱが答えます。「いちごのみは あたたかくなったら なりますよ。」やがて白い花が咲き、青い実が大きくなって赤くあまくなっていきます。お皿いっぱいに盛られた真っ赤ないちごは、とてもおいしそうに描かれています。
◆「虫さがし」(虫の飼いかた・観察のしかた(1)) 海野和男・筒井学 文・写真 偕成社
モンシロチョウは菜の花のような黄色い花が好きで、アゲハチョウはツツジの赤や白の花に集まります。この本では、四季折々のいろいろな昆虫たちの居場所を、家の近所、雑木林、水辺に分けて説明しています。実物大の写真もわかりやすく、手軽な昆虫図鑑として使うこともできるでしょう。
◆「草花あそび」(すぐできるやさしいあそびの本6) 竹井史郎作 小峰書店
日が暮れるまで夢中でレンゲやシロツメクサの花飾りを編んだことはありませんか?タンポポのメガネやスミレをからませる花ずもうなど、子どもと楽しめるなつかしい草花遊びがいっぱいです。
三鷹図書館Tel.43・9151


※詳細はPDFをご覧ください。


【主】主催者 【人】対象・定員 【日】日時・期間 【所】場所・会場 【¥】費用(記載のないものは無料) 【物】持ち物 【申】申込方法 【問】問い合わせ 【保】保育あり

▲ページのトップへ

目次ページに戻る

トップページへ戻る


三鷹市役所 〒181-8555 東京都三鷹市野崎一丁目1番1号 電話:0422-45-1151(代表) 市役所へのアクセス

開庁時間:月曜〜金曜日の午前8時30分〜午後5時(祝日、12月29日〜1月3日を除く)