緑と水の公園都市 三鷹市
このページは広報みたかのバックナンバーです。
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広報みたか2003年2月2日12面

■美術ギャラリーボランティアがNPO「マグネット」結成

アートの感動を伝えたい
美術ギャラリーボランティアがNPO「マグネット」結成

 現在、三鷹市美術ギャラリーで開催されている「能装束の美―華麗なる世界」展の関連イベントとして、1月12日に子どもアートクラブ「文様であそぼう!」が開催されました。
このワークショップをギャラリー学芸員とともに企画し、当日の講師などを務めたのは、昨年11月に発足したばかりのNPO「MAG(Mitaka Arts Guide)―net」(マグネット)のみなさんです。
参加した小学生たちは、さまざまな色彩と文様に彩られた能装束を見て日本の伝統文様の意味やテクニックを学んだ後、会場を芸術文化センターに移して実際に文様を作ってみました。三角形の組み合わせでうろこ文様や亀甲文様ができることや、文様を重ねたり繰り返したりするパターンで柄をつくる方法などを学び、いろいろな形の紙や布を貼り付けて自分だけのオリジナル文様をつくっていきます。出来上がった作品を着物に取り付けて写真撮影もしました。
こうしたプログラムは、マグネットのメンバーが話し合い、アイデアを出して組み立てたもの。事前に、メトロポリタン美術館で子ども向けの教育活動に携わっている講師を招き、子どもたちへの関わり方なども研修しました。
同会メンバーは現在12人。今年開館10周年を迎える美術ギャラリーで、オープン直後から臨時職員として企画展の監視員をしてきた方々を中心に、美術を愛好する主婦や学生などが集っています。
「発足のきっかけは、昨年秋に開催された『ミロ〜マヨルカ島の光の中で』展。市内の小中学生を招待した特別鑑賞会で、公募で集ったボランティアスタッフが子どもたちのグループについて解説して回ったのですが、そのときの反応がとてもよくて、やりがいがあり、ぜひ活動を続けていこうということになったんです。子どもたちの美術との出会いをいろいろな形で応援していきたいと考えています」と、事務局長の池上喜久子さん。
ワークショップで講師をつとめた原信子さんも「展覧会の監視員として長い時間、本物の美術品と向かい合っていろいろな知識が得られても、会場のお客様には質問を受けないとなかなか話しかけられません。もっと交流したいという気持ちが募っていました」と、これからの活動に夢をふくらましています。
ワークショップは2月にも2回開催されますが(応募は既に締め切り)、同会では、6月から始まる「高松次郎 再検証―絵画作品を中心に―」展(仮称)に向けて、新たな企画にも取り組んでいます。アートの世界との架け橋として、美術ギャラリーの新しい応援団の今後の活躍をお楽しみに。


■「歌は美しかった」五郎部俊朗さんコンサート

2月14日(金) 芸術文化センター

 リリック・テノール(軽やかな高音を身上とするテノール)として日本を代表するオペラ歌手・五郎部俊朗さん(写真)が三鷹市芸術文化センターで、「赤とんぼ」をはじめ、だれもが一度は口ずさんだことのある日本の叙情歌・唱歌を歌います。
五郎部さんは北海道・旭川で中学校の音楽教師生活を経た後、声楽家を志してイタリアに渡り、数々の国際コンクールで入賞。90年に帰国後は藤原歌劇団に所属し、ロッシーニの作品を得意として活躍するほか、リサイタルやコンサート、宗教曲のソリストの客演など幅広い活動を続けています。帰国後の約8年間、三鷹市井の頭にお住まいでした。
五郎部さんの現在の活動のひとつが、日本の往年の歌謡曲や叙情歌、唱歌などに新たな息吹を吹き込む演奏活動です。各地でのコンサートと並行して「歌は美しかった」と題するシリーズでCDも出しており、「藤山一郎とその時代」(2000年)に始まり、01年には伊藤久男、近江俊郎、岡本敦郎、霧島昇の歌、02年には二葉あきこ、李香蘭、美空ひばりなど女性歌手の歌に続き、第4弾として滝廉太郎、山田耕筰などが残した叙情歌の名作集を発表しました。
オペラ歌手の五郎部さんがこうした活動を始めたきっかけは、出身地・旭川でのコンサートで藤山一郎の「長崎の鐘」をリクエストされたことでした。この歌謡曲を日本の叙情歌を歌うような感覚で歌ってみたところ、評判も上々。CDも話題を呼び、マスコミでも大きく取り上げられました。
「最近のリズム主体の音楽に対して、昔の曲は、ゆったりとしたメロディーラインと美しい詩の結びつきで作られている作品が多い。慌ただしい時代だからこそ、先に先に進む音楽でなく、ゆっくり立ち止まって味わえたり、子どもから大人まで一緒に声を合わせて歌える歌を見直してもいいのでは」と五郎部さん。
昭和のヒット曲を歌ってきた後、昨年後半から滝廉太郎、山田耕筰などの叙情歌・唱歌のシリーズを始めたのは、「日本の歌の原点にたちかえってみたかったから」といいますが、「自分の中ではこうした叙情歌と、いわゆる懐メロはあまり区別がない。『日本人が愛する日本の歌』としてどちらも大切にしています」とも。
五郎部さんのファンは、その声の魅力を「透明感のある」などと表現しますが、五郎部さんがいつも心がけるのは、「できる限りピュアな音とことばを伝え、聴いている一人ひとりの心の中にイメージを広げることのできるように」、表現過多にならず純粋に歌うことだといいます。
今回は三鷹のみなさんのために、三鷹ゆかりの詩人・三木露風作詞の「赤とんぼ」「ふるさとの」「野薔薇」もプログラムに入れてくださいました。ご一緒に「日本の歌」の素晴らしさを再発見してみませんか。
▽2月14日(金)午後7時15分開演、芸術文化センター風のホールで。「赤とんぼ」「宵待草」「椰子の実」「月の砂漠」ほか。共演・揚原祥子(ピアノ)。全席指定・一般3千500円、65歳以上の方3千円、学生1千800円。
三鷹市芸術文化振興財団Tel.47―5122


■「能装束の美〜華麗なる世界」展

2月11日(祝)まで開催中

 江戸時代の能装束と復元された装束、第一級の能面など約160点を展示するとともに、装束が復元されるまでの過程をあわせてご紹介します。

◆主催:(財)三鷹市芸術文化振興財団・三鷹市美術ギャラリー
◆休館日:月曜日
◆開館時間:午前10時〜午後8時(入館は午後7時30分まで)
◆会場:三鷹市美術ギャラリー
◆観覧料:一般500円、学生(中・高・大)300円、65歳以上・小学生以下・障害者手帳をお持ちの方は無料

■列品解説
2月11日(祝)午後2時から。講師は山口能装束研究所所長・山口憲さん。無料(観覧料別)。
▼当日、受付付近に集合。定員40人。
■ボランティア・スタッフによるギャラリーツアー
2月5日(水)・8日(土)午後2時から。無料(観覧料別)。
▼当日、受付付近に集合。


■ほんはともだち

ほんはともだち 167
心がはずむ手紙の本

 思いを込めて書いた手紙はその人の気持ちが伝わります。心のこもった手紙を受け取ったときはどんなにうれしいことでしょう。今回は、そんな手紙の魅力がつまった本を紹介します。
◆「絵てがみだいすき」 土屋淑子訳 岩崎書店
友達から手紙が届くと、とってもうれしいですね。そんなうれしさだけでなく、わくわくする楽しさも味わえるのが絵てがみです。クレヨンや絵の具を使ったり、スポンジや消しゴムを使ったり…。アイディア次第で自分だけの作品が楽しめます。大切な人に送りたくなる、絵てがみのヒントがいっぱいですよ。
◆「きょうはなんのひ?」 瀬田貞二作 林明子絵 福音館書店
まみこは、お父さんとお母さんの10度目の結婚記念日に、すてきなプレゼントをします。まみこからお母さんへの10枚のお手紙は、それぞれ別の場所にしまってあります。それを順番に見つけていくと、やっとプレゼントにたどりつけるのですが…。さあ、お母さんは全部のお手紙を見つけられるのでしょうか? 手紙が見つかるたびにうきうきする絵本です。
◆「ふたりはともだち」 アーノルド・ローベル作 三木卓訳 文化出版局
ほのぼのとした五つのお話からできている本です。その中の「おてがみ」は、かえるくんとがまくんの友情のお話です。かえるくんの仲良しのがまくんは、1度も手紙をもらったことがありません。悲しくて泣いているがまくんを見たかえるくんは、その後どうしたと思いますか? そうです、がまくんに手紙を書いたのです。それをかたつむりくんに届けてくれるようにたのんで、がまくんのところに戻りました。それから二人は、手紙が届くのをどきどきしながら待ったのです。
◆「ぼくたち、ロンリーハート・クラブ」 ウルフ・スタルク作 菱木晃子訳 小峰書店
世の中には、手紙がひとつもこなくて、話す相手もいない孤独な人がたくさんいると知ったトールは、なかまたちと「ロンリーハート・クラブ」をつくり、さびしい思いをしている人のために活動を始めました。そんなとき見つけたのが、一人ぼっちで生活しているお年よりふたりでした。トールと友達や、まわりの大人たちとの心の交流がほほえましい物語です。
◆「おたよりください」 K・スンド作 木村由利子訳 大日本図書
8歳のリンダは、冬休みだっていうのになんにもすることがありません。そんなとき、新聞の折込広告でこんな記事をみつけました。「おたよりください。オルガ、8歳。ペンフレンド募集中…。」早速手紙を出したら、すぐに返事が届きました。そこにはびっくりすることが書いてありました。なんと、8歳だと思っていたオルガは80歳のおばあちゃんだったのです!
◆「今夜の招待状」 福永真由美文  
渡辺あきお絵 PHP研究所
おじいさんが死んで、一人ぼっちになったおばあさんは遠い町に行くことになり、お別れに街の人たちを招いて、得意のピアノを聞いてもらおうと、招待状を書きました。でも、はずかしがりやのおばあさんは、それを出すことができません…。
三鷹図書館Tel.43―9151


※詳細はPDFをご覧ください。


【主】主催者 【人】対象・定員 【日】日時・期間 【所】場所・会場 【¥】費用(記載のないものは無料) 【物】持ち物 【申】申込方法 【問】問い合わせ 【保】保育あり

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