緑と水の公園都市 三鷹市
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広報みたか2002年4月7日1面

■学校が変わる−完全週5日制と新しい学習指導要領

いよいよ4月から小中学校で、毎週土曜日を休みとする「学校完全週5日制」が始まります。
学校での学習も新しい内容になり、子どもたちの「生きる力」を育てることを基本的なねらいとして、教育の考え方や授業の内容、時間数などが大きく変わります。また、家庭や地域でのさまざまな体験の機会がこれまで以上に重要になります。
子どもたち一人ひとりに、「生きる力」をはぐくんでいけるよう、学校・家庭・地域で共に考え、協力していきましょう。
教育委員会指導室Tel.内線3247

学校完全週5日制・新学習指導要領Q&A

Q1 授業時間が減ると、学校で教える内容はどう変わるのでしょうか?
A1 これまでに比べて、各教科の授業時間数は2割程度少なくなりますが、教育内容も厳選されて、概ね3割程度削減されます。これによって生まれる時間的・精神的なゆとりを生かして、児童・生徒一人ひとりの子どもに応じたきめ細かな指導を充実させ、「基礎的・基本的な内容」の確実な定着を図ることができます。
具体的には、子どもの実態に応じて、理解や習熟の程度に応じた指導や個別指導・繰り返し指導などの授業形態を工夫していきます。また、観察や実験、調査研究、発表や討論などの体験的・問題解決的な学習を充実します。
Q2 基礎的な学力が低下してしまうのではありませんか?
A2 確かに従来に比べて学校で共通に学ぶ量は減りますが、これからは、「学力」を、単なる知識の量のみではなく、「学習への関心・意欲・態度」や「生活や学習の中での課題を自ら解決していく力」としてとらえる必要があります。
たとえば、新学習指導要領をめぐる誤解の一つに、「円周率が3になる」というものがあります。新学習指導要領(小学5年生の算数)では「円周率としては3.14を用いるが、目的に応じて3を用いて処理できるよう配慮する」とされています。つまり、これまでと同じように円周率としては3.14を使うのですが、およその面積を見積もる場合などに3を用いて、子どもたちに必要以上の負担をかけず、考える時間を確保するのです。「台形の面積を求める学習をしなくなる」という指摘も、確かに全員が共通に学習する内容として台形の面積の公式は示されていませんが、「正方形・長方形・三角形・平行四辺形の面積の求め方」を身に付け、自分なりに工夫して台形の面積の求め方を考えてみようとする学習は行われます。
つまり、新しい学習指導要領では、こうした「自ら考える力」を身に付けさせようとするものであり、単に数式や公式などを暗記するだけの学習はやめようということなのです。
Q3 新設された「総合的な学習の時間」ではどんな授業が行われるのですか?
A3 子どもたちが社会の変化に対応し、たくましく生きて行くには、学んだ知識を用いて自ら課題を発見し、自ら学び、考える力が必要です。「総合的な学習の時間」では、そうした力をはぐくむために、体験的な学習や問題解決的な学習を重視します。このため、各学校が創意工夫を生かした特色ある教育活動を展開します。
「総合的な学習の時間」は、「教科の学習」と車の両輪のような関係です。つまり、各教科で学んだことを総動員して「総合的な学習の時間」の中での課題解決に生かすことによって、教科での学習内容の理解を深めたり、広げたりすることができます。逆に、「総合的な学習の時間」で子どもたちの学ぶ意欲を高め、ここで身に付けた力を各教科の学習に生かしていきます。
市内の小中学校では、すでに平成11年度から、各校がさまざまな取り組みを始めており、地域のみなさんが教育ボランティアとして授業に参加している例も数多くあります。今後も、保護者や地域の方々の願いや思いを踏まえてプランづくりを行い、「子どもたちにどんな力を身に付けさせようとするか」「どんな力が身に付いたか」といった情報を発信しながら、一層の改善・充実を図っていきます。
Q4 小学校で英語の学習が始まると聞きましたが?
A4 今年度から市立小学校全校で、5・6年生の「総合的な学習の時間」に外国人講師による英語教育の時間を導入します。しかし、これは中学校の英語の学習を前倒しして行うものではなく、あくまでも国際理解・異文化コミュニケーションのための体験の学習として実施するものです。
Q5 学校週5日制の中で保護者や地域の役割をどのように考えたらよいのでしょうか?
A5 この4月からは、学校に行く日が年間200日、家庭や地域で過ごす日が165日になりますが、子どもたちの学びの時間は年中無休です。学校の授業だけでなく、家庭や地域で過ごす生活全体が、さまざまな活動や体験を通じて学ぶ貴重な時間なのです。これまで、ともすると、「子どもの教育は学校が行うもの」と考えがちでしたが、これからは学校・家庭・地域社会がそれぞれの役割と責任によって三者の教育機能を高め合い、子育てや教育を地域全体で行うという意識・環境をつくっていく必要があります。その意味で、学校完全週5日制の実施は、社会の在り方や市民一人ひとりの意識にもかかわる極めて重要な変革といえます。
子どもたちが家族と向き合いどんなコミュニケーションの時間を持つか、地域の中でどんな交流の場をつくっていくかは、私たち一人ひとりが責任をもって考えていくことです。新しく生まれたゆとりある時間をぜひ有効に生かしてほしいと考えています。
Q6 市では学校週5日制についてどんな対応を考えていますか?
A6 学校週5日制の趣旨は、子どもたちの「生きる力」をはぐくむために家庭や地域でのさまざまな体験活動の機会を増やしていこうというものであり、土・日曜日をどう生かすかは各家庭や地域の課題といえます。そこで、市では場の確保を中心に考え、これまで行ってきた校庭・体育館等の地域開放事業や社会教育会館・児童館事業に加えて、新たに次の事業を実施していきます。
(1)学校図書館の開放
学校図書館に司書を配置し、平成15年には全小中学校の図書館を地域に開放します(毎週土曜日午前9時〜正午)。
(2)全小学校校庭の遊び場開放
補助員や安全要員を配置するとともに、地域のボランティアの協力を得て開放します(4月13日から毎週土曜日午前9時〜正午)。
(3)英会話教室の開催(予定)
小学生を対象に、外国人英語指導者による英会話教室を、小学校7校の会場で土・日曜日に開催する予定です。
(4)「地域子どもクラブ(仮称)」のモデル事業の検討
小学校の余裕教室を活用した、子どもたちの遊び場の拠点づくりを行う事業です。
くわしくは、4月21日発行の「みたかの教育」をご覧ください。


※詳細はPDFをご覧ください。


【主】主催者 【人】対象・定員 【日】日時・期間 【所】場所・会場 【¥】費用(記載のないものは無料) 【物】持ち物 【申】申込方法 【問】問い合わせ 【保】保育あり

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