緑と水の公園都市 三鷹市
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広報みたか2002年1月20日2面

■特集・大地震に立ち向かえ! わが家の防災会議

 早朝の激震。倒壊するビルと高速道路。つぶれた住宅と夜空を赤く染める炎。東京に住む私たちも「もし、東京であのような地震が起きたら」と考えてあわてて震災対策に取り組んだ日々。阪神・淡路大震災から7年。あのときの思いと行動力は、今、私たちの中にどれだけ残っているのでしょうか。
現在、三鷹市を含む南関東の直下地震発生の切迫性が指摘されており、大地震は過去の歴史が示すように、いつか必ず発生します。油断なく備えていくことが大切です。
地震に立ち向かうには、わが家や普段通る道はどうなるだろうと具体的に震災時をイメージしてみる想像力と、イメージしたことへの安全対策を取り決め、実施していくといった行動力が、いざというときに大きな力となります。
1月15日〜21日は防災とボランティア週間です。これを機会にみなさんのご家庭に配付されている「三鷹市防災マップ」をもう一度広げて、家族で「防災会議」を開催し、想像力と行動力を身に付けておきましょう。

「家族防災会議」のすすめ

 突然起きる大地震の被害を最小限にするためには、住居の安全性の向上も重要ですが、家族が防災に関する情報を共有するとともに、家族の役割や連絡方法など大地震発生後の具体的な行動を事前に決めておくことも必要です。
これらのことを確認するためには「家族防災会議」の開催は非常に有効です。
そして大地震がいつ発生しても適切な行動がとれるようにするためには、さまざまな状況を想定して会議を繰返し開くことが理想です。
会議では、次のようなことなどを話し合ってください。

☆地震発生直後の身の守り方
☆家族の役割と分担
☆安全な避難経路、集合場所
☆救助・消火用資機材の場所
☆家屋・家具の安全対策
☆非常持出袋、医薬品などの置き場所
☆離れたときの連絡方法

被害想定と行動想定のすすめ

 突然大地震に襲われると、だれもが気が動転した状態となり、災害時の行動を的確かつ迅速に行うことができなくなってしまいます。
しかし、阪神・淡路大震災などの教訓をもとに、いつ、どこで、どんな被害が起こるか、そしてそのときに各自がどのように行動するかの具体的な想定を繰り返すことで、心構えが十分にでき、゛いざというとき慌てないで適切な行動を迅速に行うことができるようになります。

 市が1年前に全戸に配付した「三鷹市防災マップ」は、避難所・備蓄倉庫・応急給水施設の場所など三鷹市の防災施設設備の情報や大地震の備えなどが記載され、家族防災会議を開催する際の貴重な情報源となります。
また防災マップには、避難経路や危険箇所の記入、被害想定内容の記入など、さまざまな活用方法もあります。

現場確認のすすめ

 迅速で安全に地震直後の活動や避難を行うには、防災施設設備の位置や経路を事前に確認しておくことが必要です。近くの備蓄倉庫や応急給水施設、避難場所での集合地点また各種経路などは、一度実際に歩いて現場に行き、場所や危険個所そして安全な経路などの確認を行い、各自が最善の防災行動ができるようにしておきましょう。

さあ「家族防災会議」です

 「防災とボランティア週間」の1月19日、市内のある家庭では、初めての防災会議を開催することになりました。
「今回は初回だから、一度に多くを話題にしないで『避難』にテーマを絞ろう」とお父さん。
会議ではまず、平日午後6時に大地震が起きたとしたときの周辺の被害と、その時の家族の状況や行動を簡単に想定します(左上囲み参照)。
お母さんが「家屋は被害を受け避難の必要がありそうだけど、私は無事、タカ子(中学生)は落下した本で軽いケガ、お父さんは勤務先、マモル(高校生)はクラブ中」と家族の状況を設定、お父さんが「お母さんとタカ子は、火の元を確認してタカ子の中学校に避難だ。私とマモルは徒歩で自宅に向かう」と具体的な行動を指示します。
さらにマモルが、電話がつながらないときの家族の安否確認方法として、集合場所の選定や災害時伝言ダイヤルの利用などを提案しました。
次に、家族が地震発生時にいる可能性のある場所として、自宅と日ごろ行く場所や経路を「三鷹市防災マップ」上に各自が記入します。
父は通勤で通る東八道路、母は自宅と商店街や近くのコミュニティセンター、マモルは三鷹駅とバス停、タカ子は中学校に印を付け、自宅からの経路に線を引きました。
そして、先程想定した被害状況や家族の行動を頭に思い描き、各場所で地震が起きたらどうなるだろうなどと考えてみました。
翌朝、4人は散歩をかねて昨夜防災マップに印を付けた現場を確認して歩きました。
すると、印をした経路の途中には、大地震が起きたら倒れそうな塀や頭上から落ちてきそうな看板など、避難路としては危険な個所があり、実際の避難はもっと安全な道の利用を考えた方が良いこと、また都立公園は広大で家族の集合場所は限定して決めておく必要があることなどが明らかになりました。

「家庭防災計画」のすすめ

 帰宅後、ここまでの成果を「家庭防災計画(避難編)」として避難場所の優先順位と避難路を次のようにまとめ、2日間の「家族防災会議」を終わりました。
(1)タカ子が通う中学校(避難所) 通学路は危険個所があるため、東八道路に迂回
(2)一番近いゴルフ練習場(一時避難場所) 最短経路が最も安全
(3)都立公園の東端の売店横(広域避難場所) 最短で吉祥寺通りに出て、そのまま北上
※すぐに集合できない時は関西の叔父宅と伝言ダイヤル171に自分の安否を伝言


 この家族は、大地震が起きても家族の安否確認が早くできそうです。家屋の安全対策や非常持出袋の備えなど、まだ課題はたくさんありますが、これから一つずつ解決していくことでしょう。
大地震は必ず起きます。その時のため、みなさんも家族で話し合い、災害に強い家族の絆を作ってください。

 平成14年1月18日(金)午後6時。わが家は突然の激しい揺れに襲われた。直後に市内の防災無線のスピーカーから「三鷹市では震度6弱を計測した」との地震速報が放送されている。
家や周辺では停電となり、暗闇で真冬の北風が吹く中、悲鳴や助けを求める声が聞こえてくる。家では夕食の準備の最中であり、商店街は買物客で、三鷹駅周辺は帰宅する人たちで賑わい、市内の道路もかなり混雑している時間帯の大地震発生である。
幸い、都市ガスはマイコンメーターの作動によりガスの供給が遮断されたようだが、電話は不通、携帯電話も繋がりにくい状況となっている。水道は出るが水が濁っている。自宅は無事であったが、食器棚と本棚が倒れ、室内にはガラスの破片などが散乱している。
わが家の周辺では、どこかで火災が発生したようで黒煙が見える。しかし、消防車のサイレンは聞こえるが近づいてくる気配はない。約6メートルの北風による延焼拡大が心配である。また、古い木造住宅があちこちで壊れ、電柱やブロック塀の倒壊などで狭い道は通行できないところが多い。
ラジオでは、今回の地震は区部を震源とする南関東直下地震であり、23区内や多摩東部で大きな被害が出ている模様で、駅などターミナル周辺では多くの負傷者が出るなど混乱していると報道しているが、まだ詳しい被害状況はつかめていないとのことである。


 これは、平成9年に東京都が出した被害想定を参考に地震発生直後の状況を想像したものです。地震対策を考えるときは、このように大地震が発生したときの様子をできるだけ具体的に想像して、家族の安全のための防災行動を考えてみることが大切です。

大地震に備えて市では次のようなものを設置しています。

◆給水に関するもの
水道が断水したとき、飲料水や生活用水を給水します。
飲料水給水所(応急給水施設)
市内9施設で1人1日3リットル×20日程度を確保しています。
生活用水給水所(応急給水施設)
市内14の公共施設で、主に井戸水を揚水し、給水します。
非常用浄水器
プールなどの水を浄化するため避難所に配備しています。
震災用民間井戸
震災時には市内約40カ所の民間井戸が利用できます。

◆資機材などに関するもの
災害用備蓄倉庫
被災者への配給物資および避難所生活のための生活必需品、資機材などを備蓄しています。将来は全避難所に配備する予定です。
救助活動用工具セット
倒壊家屋から被災者を救出するなどのために、工具(写真右)を配備しています。
可搬式消防ポンプ
自主防災組織や自治会など市民のみなさんが消火活動をするためのもので、定期的に訓練を実施しています。

◆防災無線に関するもの
防災行政用無線固定系拡声器
大地震などにより被害がでたときは、市役所から市内に向け、被災状況や避難経路など重要な情報を放送します。平常時は午後5時に「赤とんぼ」のチャイムを鳴らしています。
地域防災行政無線局
学校などの避難所や警察署・消防署・病院10施設など災害活動の拠点となる施設に配備され、有線電話や携帯電話が使用不可能でも相互間で通信が可能です。平成13年度中に市立保育園などにも配備されます。


※詳細はPDFをご覧ください。


【主】主催者 【人】対象・定員 【日】日時・期間 【所】場所・会場 【¥】費用(記載のないものは無料) 【物】持ち物 【申】申込方法 【問】問い合わせ 【保】保育あり

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