緑と水の公園都市 三鷹市
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みたかの教育2024年1月21日1面

■市立小・中学校における教育研究の取り組み

〜子どもたちの意欲を育てる〜
 市立小・中学校では、子どもたちの学びに向かう意欲や望ましい学習・生活習慣を育てるため、各校の教員が日々指導方法の工夫や改善に取り組んでいます。今回はその中で、令和5年度に各校で行った研究の取り組みを紹介します。

→指導課TEL29-9819

教育研究協力校
おおさわ学園(第七中・大沢台小・羽沢小)
地域資源の活用を通して

 おおさわ学園では、令和4・5年度にわたり「主体的・対話的で深い学びの実現〜地域資源の活用を通して〜」を研究主題とした教育実践に取り組んできました。
 11月1日の研究発表会では、小学校と中学校でそれぞれ研究授業を行い、10の分科会からこれまでの研究の取り組みについて発表を行いました。小学校の研究授業では、児童が日本の歴史を自分事として考えることができるよう、地域のわさび田と江戸の文化を関連付けた社会科の学習が行われました。また、中学校の研究授業では、SDGsに対する理解を深めることをねらいとして、地域の食材を使用した手打ちそば作りの実習が行われました。分科会では、地域資源を最大限に活かした様々な取り組みについて発表を行いました。
 今後は、おおさわ学園の研究成果を市内小・中学校でも共有し、地域学習のさらなる推進に活かしていきます。

教育研究奨励校
鷹南学園第五中学校
学びに向かう力を育てる

 第五中学校では、「『児童・生徒の学力向上を図るための調査』結果を生かした授業改善」を研究主題に3年間の研究を進めてきました。「全国学力・学習状況調査」と「児童・生徒の学力向上を図るための調査」(東京都)の結果を分析し、生徒の課題を明確にしたうえで、教員が生徒の課題を解決する力の育成を目指した授業改善の研究を行いました。生徒の学びに向かう力につながる「思考力、判断力、表現力等」を育むための指導方法を工夫し、生徒が積極的に自分の考えを他者に伝え、関わりから学ぼうとする力の育成を図りました。
 12月7日には東京都の全地区の教員代表を集めた報告会を行い、「子どもたちの思考力を引き出す言葉を意識して発問をすることができた」といった研究の成果を振り返ることができました。

食育研究指定校
にしみたか学園(第二中・第二小・井口小)、東三鷹学園(第六中・第一小・北野小)
育てる楽しさ、食べる喜び

 にしみたか学園と東三鷹学園では、子どもたちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けることを目指し、様々な食育の取り組みを進めています。
 例えば、栄養士が作成する「給食だより」の中で、給食の食材として使われている三鷹産野菜に関する豆知識を紹介するなど、食材や献立への興味関心を引き出しています。また、生活科や総合的な学習の時間の授業では、地域の農園で野菜や果物の収穫体験を実施し、農家の方々と交流しながら育てる楽しさや食べる喜びを体感する場を設けています。
 第二中学校では、1年生が地域の農園でブルーベリーの収穫体験を行いました。収穫したブルーベリーは、家庭科の調理実習でスムージーと蒸しパンの材料にしておいしくいただきました。第六中学校では、「栄養満点!私が考える六中定食」と題し、生徒たちが三鷹産野菜を使用した栄養バランスの良い定食の献立を考え、生徒・教職員・保護者が投票するコンテストを行いました。選ばれた献立は、実際に給食のメニューとして提供されます。
 今後も、子どもたちが育てる楽しさや食べる喜びを実感する機会を増やし、望ましい食習慣を身に付けたり、地産地消への意識を高めることができるよう、食育を推進していきます。

株式会社探究学舎との共同研究
全市立小・中学校
子どもたちの探究心を育てる

 令和3年度から、全市立小・中学校で「地域資源を活用した学び・地域での学びの充実」を図るため、株式会社探究学舎と共同研究を進め、子どもたちの「どうして?」「もっと知りたい!」といった気持ちを引き出し、自ら進んで学ぶ姿勢を重視する「探究的な学び」の視点を取り入れた授業づくりを目指してきました。
 2月3日(土)には「探究カンファレンスin三鷹」を開催(会場:第三小学校 午前9時から)し、これまでの授業研究の成果を発表します。参加申し込みは各校から配布されるチラシをご覧いただくか、指導課(TEL29-9819)へお問い合わせください。ぜひ皆様にも授業に参加していただき、学ぶことの楽しさを体験してください。

※写真はPDFをご覧ください。


■教育委員コラム「教育委員に就任して」

教育委員会 委員
野村 幸史
(のむら こうじ)

 令和5年10月1日付けで教育委員を拝命した野村幸史です。その職責に身の引き締まる思いをしています。40年余にわたり医療を通じて三鷹市に関わって参りましたが、この間に育まれた三鷹市への愛着や誇り、培ってきた地域社会の連携・協力に対する知見などがお役に立てれば幸いです。

 さて、医療に従事しておりますと地域に支えられていることを実感します。申し上げるまでもなく、医療を医療機関と医療者だけで完結させることは困難です。地域包括ケアシステムの概念が示すように、様々な地域活動との連携・協力がなければ成り立ちません。

 三鷹市は全国に先駆けて下水道普及率100%とコミュニティ行政に取り組んできた歴史を有し、展開中の小・中一貫教育もコミュニティを基盤として進められていると承知しています。私たちも三鷹市の取り組みに共感し、災害時医療などに即応する目的で、それまで9つだった医師会の区割りを7つの住区に合わせた経緯がございます。少子高齢・人口減少社会の到来はその基盤を最大限に活用することが求められていると考えます。

 令和4年版厚生労働白書の冒頭に「現役世代が急減していく時代を迎える準備ができているか」とありますが、医療や福祉分野だけでなく、また地方でなくても、現に営まれている多くの活動・事業は、教育も含めて連携・協力しなければ立ち行かない時代に突入したと思われます。

 地域社会の連携・協力のあり方の視点に立って、課せられた役割を果たしたいと考えています。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 野村幸史氏は、令和5年10月1日付けで三鷹市教育委員会委員に任命されました。任期は4年間です。
【略歴】昭和59年に医療法人財団慈生会野村病院理事長・病院長に就任し、現在も理事長を務める。三鷹市医師会会長、東京都医師会病院委員会委員長、三鷹市社会福祉事業団副理事長、三鷹市民生委員推薦会委員長などを歴任し、現在、三鷹市在宅医療・介護連携推進協議会委員。

※写真はPDFをご覧ください。


※詳細はPDFをご覧ください。


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