緑と水の公園都市 三鷹市
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みたかの教育 2006年8月20日1面

■にしみたか学園小・中学校の架け橋にさまざまな実践

 平成18年4月5日に、市初の小・中一貫教育校として開園した、「にしみたか学園」(市立第二小学校、井口小学校、第二中学校)は、さまざまな取り組みを行い、去る7月20日に一学期の終業式を迎えました。
開園4カ月でどのような教育活動が行われたかについてご紹介します。

落ち着いた中学校生活がスタート

 「にしみたか学園の第二中学校に入学した二校の新入生は、登校した時から自分の教室の席に座り、互いに楽しそうにおしゃべりしていた。」と中学校の先生から報告を受けています。今までの入学式は、初対面の場でもあったことから、生徒は、心細く、落ち着かず、自分からなかなか席に着けないのが恒例でした。
このことは、昨年度から第二小学校、井口小学校の6年生を混合のグループにして、まったく同じプログラムで3泊4日の自然教室を実施したり、スイミングフェスタ・授業交流(選択制学習)・スポーツ交流など、多くの交流を重ねてきた結果であり、入学式の当日からその成果をうかがうことができたといえます。
今年度の自然教室も大成功でした。来年度の入学式も、より仲良くなった中学1年生の姿が見られることでしょう。

授業の充実に一層の努力

義務教育9年間の一貫カリキュラムの意義をおさえ、小・中学校の円滑な接続を図るためには、どこにポイントがあるのか、どのような指導法が有効なのかなどについて、熱心に研究をしています。
小・中一貫カリキュラムのアドバイザーによる講演会や研究授業を実施し、アドバイザーの指導などを受け、授業の一層の充実に向けて先生方が取り組んでいます。
例えば、「生き方・進路指導」の授業などは、多くのサポート隊がかかわり、夢や希望をもって生きていく力をつける授業とはどんなものかと協議し、子どもたちの自己肯定感などを向上させるための題材を取り入れるなど、授業の充実に努めています。

第二中学校の生徒会と小学校代表委員会が活発に交流

第二中学校の生徒会は、二校の小学校代表委員会との交流を活発に行い、にしみたか学園の全児童・生徒をリードする生徒会として精力的に活動しています。6月には、あいさつを大事にしようと呼びかけ、一週間の「あいさつキャンペーン」を行いました。生徒会役員が、朝、小学校の校門にも立ち、あいさつ運動を推進しました。また、「学園旗」の制定や「学園歌」の作成についても、自分たちの学園への愛着や誇りがもてるようにと、交流しながら活動を進めています。
夏休みには、合同活動行事として、二中体育館で、5〜6年生と中学2年生の希望者200人を超える「スポーツ大会」を開催しました。また、約100人の中学生が、小学生と各小学校区の道路や公園を中心に、7月25日の8時から9時まで、「清掃活動」を実施しました。

小・中学校教員の相互の乗り入れ授業が実現

小・中一貫校としての教員の兼務発令(小・中学校の教員が相互に授業を担当できる)により、中学校の数学の授業に小学校の教員が、小学校の理科の授業に中学校の教員が、ティーム・ティーチングにより一緒に指導しています。小・中学校の教員のそれぞれのよさを発揮した授業の相互乗り入れが行われてきました。
今後は、他の教科などでも相互乗り入れを実施できるよう、時間割などを工夫し、より充実した授業の実施が期待されます。

小学校の教員が顧問になり、第二中学校にサッカー部が誕生

小・中学校の教員の兼務発令により、小学校の教員が中学校の部活動の顧問になり、第二中学校にサッカー部が発足し活動を開始しました。
小・中一貫教育校の開園により、これまでの子どもたちの夢が一つかなって、サッカーが大好きな中学1年生15人の部員が熱心に練習しています。

コミュニティ・スクール委員会が開催され、具体的な活動が開始

にしみたか学園の運営を推進するうえで「にしみたか学園コミュニティ・スクール委員会」の活動が大きな力となっています。 コミュニティ・スクール委員会は毎月一回開催され、学園の教育活動についての理解を深めつつ、よりよい学園づくりを目指して、活発な意見や議論が交わされています。
コミュニティ・スクール委員会に設置されている三つの部会(「地域教育部会」「コーディネート部会」「評価部会」)も、それぞれ具体的な活動をはじめました。
 「地域教育部会」では、地域活動へ教員や子どもたちの参加を積極的に呼びかけています。「コーディネート部会」では、キャリア教育の支援のため、職業体験の受け入れ事業所の開発、講師となる職業人への依頼を進めています。「評価部会」では、学園の運営状況を点検する学校評価のあり方を学び、その具体的手法を提案しています。

サポート隊の活動とイントラネットが開始

「コーディネート部会」の中に組織されている「サポート部」や「イントラネット部」の活動を紹介します。
 「サポート部」は、各学校のさまざまな教育活動の場面にサポート隊を派遣しています。サポート隊は、この夏休み期間に行われた小学校の水泳指導中、校門での登下校の見守りをしていただきました。
また、「イントラネット部」によって、にしみたか学園イントラネット(地域内限定コンピュータ通信網)が立ち上がり、整備されました。にしみたか学園では、イントラネットにより、一層家庭や地域と情報交流が密になっていきます。
→指導室TEL内線3245

※詳細はPDFをご覧ください。


■小・中一貫教育校検証委員会を設置

小・中一貫教育校である「にしみたか学園」の実践を検証するため、教育委員会に「三鷹市立小・中一貫教育校検証委員会」を設置します。委員は、学識経験者や学校関係者、PTA役員など18人で構成します。学園運営、一貫カリキュラム、コミュニティ・スクールの実践について、各年度ごとに現状把握を行い、その成果や課題、改善方法などを2年半の間検証していきます。この委員会は傍聴することができ、会議録の要旨は、三鷹市ホームページで公開します。

第1回 三鷹市立小・中一貫教育校検証委員会
● 9月21日(木)午後6時30分から
教育センター1階 第一中研修室
● 当日直接会場へ
→指導室TEL内線3245


■学校訪問

教育委員会委員 磯谷 文明

一昨年の7月から前任者の任期を引き継ぐかたちで教育委員に就任し、現在、2期目に入ったところです。就任直後から教科書採択を経験し、大変な仕事をお引き受けしてしまったと後悔した時期もありましたが、今では随分慣れまして、肩肘張らずに定例会の席に着けるようになりました。
教育委員の最も重要な仕事は月に一度の定例会への出席です。ここで市の教育に関する重要な事項を審議し、決定していくことになります。しかし、現場を知らずして教育を論じることはできません。そこで、教育委員は平均すると2カ月に一度、市内の小中学校を訪問し、ほぼすべての教師の授業を見たり、校長等から学校の現状について説明を受けたりしています。
もっとも各授業の立会時間は5分前後にすぎず、これほど短い時間で何が分かるのか、というご批判もあるかもしれません。確かにすべて把握できているとは考えていませんが、それでもかなり見えるものです。
最後に講評するのですが、その際、私は校長に対し、授業中の教師と子どもたちとのコミュニケーションについて注文するようにしています。ある子が発言している際、教師はきちんとその子の目を見てほしい、というのが私の最も基本的な注文事項です。
実際に、きちんと子どもたちの目を見ることができている教師の授業には、活気があります。それに対し、子どもの発言をきちんと受け止めることができていないと、その教師の授業は一方通行になりがちで、子どもたちもどこか所在なげです。
 子どもの発言の後、その答えが合っているにしても間違っているにしても、教師がにこやかに「ありがとう」と言えれば、子どもたちはいっそう主体的に参加する意欲が湧くでしょう。
子どもたちのコミュニケーション能力が議論になる昨今ですが、まず教師が日常の授業の中で範を示してもらいたいですし、また、そうなるように私自身、微力ながら働きかけていきたいと考えています。

※詳細はPDFをご覧ください。


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