みたかの教育 2003年8月17日4面
■学校紹介・第三小学校
三鷹市立第三小学校は、昭和16年に東京府北多摩郡三鷹第三国民学校として開校しました。当時は児童数451名、8学級、教職員数9名でした。本年度で創立62年目を迎え、これまでに9千88名の卒業生を送り出しています。現在の児童数は517名、16学級、教職員数42名であり、隣りには「ちどり幼稚園」を併設しています。
本校では、一人ひとりの児童を大切にした学校づくりに取り組んでいます。子どもの個性と創造力を伸ばし、国際社会に生き社会の変化に対応できる資質をはぐくむとともに、思いやりの心や社会生活の基本的なルールを身に付け、人間性豊かな児童の育成を目指しています。そして、教育目標は、次の3つを柱としています。
●輝く ひとみ
(意欲的に学び実践する子ども)
●優しい 笑顔
(思いやりのある子ども)
●心も体も元気な子
(じょうぶな子ども)
本年度は、「輝くひとみ」(意欲的に学び実践する子ども)の育成を重点目標とし、具体的には「e!スクール事業による学力の向上」と「より開かれた学校づくり」を目指して、児童一人ひとりの豊かな自己実現を図る教育活動に積極的に取り組んでいます。
e!スクール事業による
学力の向上
「e!スクール事業」により、昨年度から四・五・六年生の児童に一人一台のノートパソコンが貸与されました。また、超高速無線LANによるネットワーク環境が整備されたことによって、子どもたちは各自のノートパソコンを手軽に、自分の教室でも、家庭や地域でも使えるようになりました。
週3回、15分間の朝モジュール学習では、子どもたちは読み・書き・計算の基礎学力の確実な定着を目指し、ノートパソコンに向かって、各自が真剣に学習に取り組んでいます。
また、教員も子どもたちに負けじと、週2回のコンピュータ研修を欠かさず行い、指導力向上に努めています。
より開かれた学校づくり
本校の教育活動をより積極的に発信するため、年2回の一週間の学校公開や土曜日の道徳授業地区公開講座などを設定して、多くの保護者や地域の方々に参加してもらえるよう工夫しています。
さらに、地域イントラネットやe!スクール事業によって、学校と家庭・地域との双方向の情報交換だけでなく、学校行事の様子などのライブ配信や授業への参加も可能になりました。そのほかにも、教育ボランティアとして英語活動に10名、コンピュータ活動に18名、読み聞かせにも各学級数名ずつ協力していただき、教育活動のより一層の充実を図っています。
↓第三小学校Tel.43―2128
■子どもたちを犯罪から守りましょう
7月17日に、子ども同士で繁華街に出かけた女子小学生4名が、簡単なアルバイトだと誘われて監禁され、手錠をされた状態で保護されるという事件が都内で発生しました。
この事件を受け、市立小中学校では、翌18日の終業式の際に、子ども同士での遠出や夜間の不要な外出を控えること、また見知らぬ人に声をかけられても絶対ついて行かないことなどの指導を一斉に行いました。
この事件では、さまざまな問題点が指摘されていますが、子どもたちを犯罪から守ることが、何よりも大切なことは言うまでもありません。
そこで、学校だけでなく、ご家庭でも、子どもたちの行動を十分に把握していただきたいと思います。そして、危険が予想される場所には行かないこと、また、緊急時には大声を出すことや保護者・警察などに連絡すること、困ったことがあればすぐ家族に相談することなどを改めて確認していただきますよう、お願いいたします。
↓指導室Tel.内線3247
■市立学校の普通教室に天井扇風機を設置
近年の都市化におけるヒートアイランド現象は、三鷹市の小・中学校においても同様で、風通しの悪い部屋などは、室温が35度から37度くらいになると言われています。また、光化学スモッグ注意報の日も多く、昨年は特に多発した年となりました。学校では注意報発令の際は、カーテンを引くなどの対応をとりながら授業を行っていますが、風通しが悪く室温が上昇するため、児童・生徒の学習環境として決して好ましい環境とは言えません。
このような状況を改善するため、三鷹市教育委員会としましては、今年度から3カ年計画で全校の普通教室に天井扇風機を設置する予定です。平成15年度は全中学校設置を目標に工事を進めてまいります。
↓学務課Tel.内線3232・施設課Tel.内線3223
■食器改善事業を進めています
〜より楽しい学校給食をめざして〜
食器改善事業を進めています
学校給食は単に児童・生徒の栄養補給の意味にとどまるものではなく、楽しい雰囲気のなかでマナーを習得したり、食への興味を喚起させ、生涯を健康に生きていくための知識を身につけるなど、教育の一環として位置づけられています。
三鷹市では、平成6年から学校給食で使用する食器をアルミ製のものから、見た目も良く、一般家庭で使用している食器に近い強化磁器食器へと変更する事業を行っています。
義務教育期間中、一度も強化磁器食器での給食を経験のできない児童・生徒の現状を考慮し、中学校の食器改善を重点的に行うこととし、平成15年度2校(第二中学校・第七中学校)の実施を予定しています。
平成15年7月現在、全22校中、10校(小学校8校・中学校2校)が整備済みであり、今後も順次食器改善を進めてまいります。
学務課Tel.内線3236
■大沢野川グラウンド野球場の利用開始
三鷹市大沢野川グラウンド
野球場の利用開始
市では、東京都の「野川大沢調節池」の占用許可を受けて「大沢野川グラウンド」として新しく整備いたしました。サッカー兼ラグビー場とテニスコートはすでに4月1日から市民の皆様にご利用いただいておりますが、野球場は芝生の養生のため利用開始を見送っていました。この度、芝生の生育状況も順調なため、10月1日から利用開始することになりました。利用については、事前申し込みによる団体開放となります。くわしくは、スポーツ振興課へお問合せください。
■所在地 三鷹市大沢5―21―12
■開放日 通年開放(年末年始12月29日〜1月3日および整備工事等で臨時休業する場合は除く)
■開放時間 午前7時から午後7時まで(11月から3月は午前9時から午後5時まで)
■利用区分 2時間1区分(グラウンド整備、退出時間含む)
■利用資格 三鷹市在住・在勤・在学者で構成された団体
■使用料 1面2時間以内3千円(中学生以下の団体が使用する場合は千500円)
■野球場の内容 少年硬式、大人軟式野球 HB〜レフト89m、HB〜ライト91m、HB〜バックスクリーン115m、防球フェンスH=14m
スポーツ振興課Tel.内線3327
■生涯学習ボランティア活躍中!
〜社会教育会館で
■ホームページ作成ボランティア
昨年度の「ホームページ作成ボランティア養成講座」修了生の皆さんで「Mita―chanHPボランティア」を結成しました(会員数15人)。5月には、保育室と視聴覚ライブラリーのページを完成させ、インターネットで公開中です。
現在は、子ども向けコンテンツ「社教キッズ」を制作中です。
くわしくは、http://www.pf489.com/mitaka/をご覧ください。
■パソコンボランティア
昨年度の市民大学総合コース「市民生活と情報」修了生の皆さんを中心とした「パソコンボランティアみたか」が3月から活動を開始しました(会員数9人)。毎月、第2・4火曜日に、社会教育会館にある市民貸出用パソコンのメンテナンスを行っています。
6月にはパソコン室のパソコンも新機種にリニューアルされ、ボランティアの皆さんの活躍の場がますます広がっています。
社会教育会館Tel.49│2521
■三鷹市の文化財(5)
天文台構内遺跡
出土の木葉形尖頭器
機能美をもつ尖頭器
大沢天文台通りの拡幅工事に先駆けて行われた発掘調査は、平成15年3月に現場調査のすべてが終了しました。
調査では、数多くの成果を得ることができました。写真の木葉形尖頭器と呼ばれる石器もそのひとつで、天文台構内の南東端の急斜面地で出土したものです。今まで井の頭池の周辺など市内で数点の発見例しかありません。
この石器は、今から1万2千年前頃、旧石器時代の末から縄文時代の始まるころの一時期に限って作られた狩猟具のひとつで、槍の先端に装着するものです。長さ約15センチメートル、幅約4・5センチメートルの大形品です。どちらを先端にしてもよいように両端は薄身で丁寧に細部加工が施されています。
地球規模で氷河期から温暖期に変わろうとするころ、動植物相にも大きな変化をもたらしました。そのため狩猟もイノシシやシカなどの動きの速い動物が徐々に主流となり、飛び道具としての弓矢が新たに登場します。ここで大形の尖頭器は狩猟具の座を護り、その後は小形化して残るものの、弓矢の矢柄に装着する石鏃(せきぞく)が縄文時代を通して利用されます。
縄文時代を象徴する縄文土器は、文化を反映した〈かたち〉と考えられますが、石器類、なかでも狩猟用の石器類は、危険を伴う作業に使われるだけに、経験と必然で生れた機能美を有する作品といえましょう。
成果の一部はホームページ「みたか遺跡展示室」をご覧ください。