みたかの教育2015年4月12日2面
■いじめのない社会をつくるために〜三鷹市いじめ防止対策推進基本方針の策定〜
三鷹市いじめ防止対策推進条例に基づき、三鷹市いじめ防止対策推進基本方針を定めました。
→指導課TEL内線3264
三鷹市では、平成20年に制定した「三鷹子ども憲章」(※)の中でいじめの根絶を宣言しました。また、これまで三鷹市立小・中学校では三鷹市教育委員会と連携して、いじめの調査やスクール・カウンセラーによる面談を実施したり、いじめの解決に向けた子どもたちの活動を応援したりするなど、様々な取り組みをしてきました。平成25年に「いじめ防止対策推進法」が制定されたことを一つのきっかけとして、三鷹市のこれまでの取り組みをさらに進め、子どもたちをいじめから守り、いじめのない環境を実現するために、「三鷹市いじめ防止対策推進条例」を制定し、市、教育委員会、学校・家庭・地域が協力していじめ問題に取り組むために「三鷹市いじめ防止対策推進基本方針」を定めました。
条例および基本方針の全文は、市のホームページよりご覧いただけます。
基本方針のポイント
1 学校は
●「学校いじめ対策委員会」を設置して、学校全体でいじめ問題に取り組みます。
●いじめの防止に向けた熟議や標語づくりなど、子どもたちの取り組みを進めます。
●定期的なアンケート調査や、スクール・カウンセラーによる面談などの相談体制を充実させます。
2 三鷹市教育委員会は
●定期的な実態調査等により学校と情報を共有し、各学校と協力していじめ問題への取り組みを進めます。
●「三鷹市いじめ問題対策協議会」において、法律・心理・医療などの専門家や関係機関が協力していじめ防止対策を進めます。
3 家庭・地域は
●子どもがいじめをしたり、傍観したりすることがないように思いやりの心や勇気、規範意識を育てます。
●子どもが悩みを相談しやすい環境をつくります。
●家庭でも地域でも子どもを見守り、情報を共有し、いじめを発見した場合は、学校や関係機関に伝えます。
4 三鷹市は
●学校保育所、児童館、地域子どもクラブでも、学校や地域とともにいじめ問題に取り組みます。
●関係部課が市教育委員会と協力して全庁体制でいじめ問題に取り組みます。
●重大ないじめに対しては、市長が必要と判断したとき、「三鷹市いじめ問題調査委員会」を設置し、再調査などを行ないます。
第1回いじめ問題対策協議会を開催しました
市教育委員会は、基本方針に基づくいじめの防止等のための対策を実効的に行うために、「三鷹市いじめ問題対策協議会」を設置しました。3月19日に開催した第1回協議会では学識経験者や法律、医学、心理、福祉等の専門家など14名の方に協議会の委員を委嘱し、帝京大学教授の和田孝氏が会長に就任されました。
基本方針等を紹介するリーフレットを作成しました
リーフレットには、条例及び基本方針のポイントの紹介、「いじめを見逃さないチェック・リスト」、電話相談窓口の案内等を掲載しました。リーフレットは、学校より各家庭に配布予定です。また、市ホームページよりダウンロードできます。
家庭や地域のみなさんへ
いじめ防止対策の取り組みにご参画ください
子どもの健やかな成長を保障するためには、学校での取り組みだけでなく、家庭や地域のみなさんのご支援が必要です。
いじめを発見、またはいじめの恐れがあると思われる場合には、すぐに学校へご相談ください。みなさんのご理解と、いじめ問題解決に向けた取り組みへの参画をお願いします。
(※) 三鷹子ども憲章
「み」んなでつくる 三鷹の未来
「た」すけあい いじめをなくそう 勇気を出して
「か」んがえて 行動しよう マナーとルール
「の」こそう自然 三鷹らしさを いつまでも
「こ」まったら 相談しよう まわりの人に
「ど」の人も あいさつかわす まちにしよう
「も」っている みんなのいのち 大切に
いじめの解決に向けたこれまでの取り組みなど
市、教育委員会、各学校の取り組み
▼定期的な実態把握
「ふれあい(いじめ防止強化)月間」(6月、11月、2月)や新学期当初に、いじめ問題の発生の有無にかかわらず、定期的にすべての児童・生徒へのアンケートや欠席状況の調査などを実施し、子どもたちの実態把握に努めています。
▼情報の共有と継続的な見守り
いじめ等の問題行動の状況について、小・中学校と教育委員会は記録シートを用いて情報を共有するとともに、いじめ行為の解決後も見守りを継続する仕組みを整えています。
▼悩みを相談しやすい環境づくり
小学校第5学年、中学校第1学年の児童・生徒を対象にスクール・カウンセラーによる全員面談を実施するなど、子どもが悩みを相談しやすい環境づくりを進めています。
▼各学校でいじめ防止対策を推進
「いじめ防止対策推進法」の施行を受け、三鷹市ではいち早く全ての小・中学校で「学校いじめ防止基本方針」を策定し、いじめ問題の解決に取り組む「学校いじめ対策委員会」を設置しました。
月末までに各小・中学校のホームページに掲載される予定です。
児童・生徒による取り組み
「三鷹子ども憲章」の理念に基づき、三鷹市内の小・中学校では、子どもたちが主体となった活動が行われています。
▼小学校の取り組み
南浦小学校では、いじめのない明るい学校づくりを目指し、代表委員を中心に「いじめゼロ運動」に取り組んでいます。26年度も「いじめゼロ集会」を開催し、代表委員会委員長が全児童を代表して、「いじめゼロ宣言」をしました。一人ひとりの優しい心を見つけ、いじめを絶対にしないという思いが込められています。最後に、全校で「お陽さまになって」を歌いました。やさしいメロディーにのり、あたたかい気持ちに体育館が包まれました。
第四小学校では、代表委員会の委員がいじめ防止啓発のためのDVDを作成しました。台本を考え、自分たちで演じてビデオに撮りました。その後、各学級で鑑賞会を行い、全校児童が、いじめを防止についての考えを深める機会となりました。
その他の小学校でも、いじめについて考える機会として、標語やポスター、キャッチフレーズを考える活動や、友達のよいところを探す取り組み、「いじめ」をテーマに劇を行うなど、さまざまな取り組みを行っています。
▼中学校の取り組み
第三中学校では、生徒代表者が、教員・保護者・地域住民の代表者とともに年3回にわたり、いじめをテーマとした熟議を開催しました。いじめをなくすために地域と学校が協力して取り組むことの重要性などが話し合われました。
第四中学校では、生徒会役員が中心となり、学園の小・中学校代表児童・生徒による合同の熟議(テーマ「いじめはどうすればなくなるか」)を開催し、取り組みの提言を取りまとめました。これを受けて各学級で話し合いを行いました。
その他の中学校でも、生徒会役員が中心となって、標語やポスターを作成したり、熟議や意見交換会などを開催したりしています。
また、各学園の児童会・生徒会役員の交流会などで、小・中学生が合同でいじめについて話し合いを行ったり、意見を発表したりしています。
■子どもに安全と安心を「みたか子ども避難所」の輪をひろげよう
協力世帯を募集中
「みたか子ども避難所」は、子どもたちが登下校時や放課後などに不審者などから被害を受ける恐れがあるとき一時的に駆け込める場所として、地域の皆様のご協力により設置されています。また、子ども避難所には、天候が急変した時などでも駆け込めるよう協力をお願いしています。
子ども避難所が増えることで犯罪の抑止につながります。ご賛同いただける事業所、店舗、一般家庭などぜひご連絡ください。
→生涯学習課TEL内線3315
「みたか子ども避難所」とは
「みたか子ども避難所」は、不審者などから子どもを守るため、平成13年度より始まりました。各小学校区等の地区委員会の活動の中で、地域の皆様のご協力により設置されています。目印として、警視庁のシンボルマスコット「ピーポくん」の黄色いプレート(写真)を掲げています。万が一、子どもが助けを求めて駆け込んできたとき、110番・119番、学校・家庭等へ連絡し、安全の確認ができるまで子どもを保護します。
保護者のみなさんへ
お子さんと一緒に通学路や遊び場付近の「子ども避難所」を確認してください。また、いざという時に子どもたちが安心して助けを求めることができるように、日ごろから親子で、ご近所と挨拶を交わし、顔の見える関係づくりを心がけましょう。
■第一小学校で、学校給食調理業務の民間委託がスタート
平成27年度から第一小学校で学校給食調理業務の民間委託を開始しました。
平成19年度からスタートした学校給食調理業務の民間委託の実施校は、現在13校(小学校9校・中学校4校)になりました。
各委託実施校では、毎年、学校関係者や保護者、受託事業者などからなる「学校給食運営協議会」を開催し、児童・生徒や保護者の意見を学校給食の運営に反映しながら、安全でおいしい給食づくりを目指しています。
→学務課TEL内線3238