エゴノキは雑木林の中木層に多くみられる落葉広葉樹です。
春4月、他の木々に先立ってエゴノキの新緑が一斉に芽吹くと、冬枯れの雑木林の中に灯りがともったように見えます。
5月、雑木林の上層のクヌギやコナラ、イヌシデなどが葉を展開し、少し薄暗くなった林の中で、エゴノキは白い花をたくさん咲かせます。花の特に多い年には遠くからでも木全体が白く輝いて見えるほどです。花を待ちわびていたマルハナバチやミツバチの仲間が一斉に吸蜜(きゅうみつ)に訪れ、エゴノキは羽音に包まれます。
7月には受粉した果実(核果)が1cm大にふくらみ、たくさんぶら下がる様子が見事です。
エゴノキの花や果肉はエゴサポニンという毒を含んでおり、この実をすりつぶして川に流して浮き上がる魚を捕る漁も行われたそうです。8月にはこの実が熟します。
ヤマガラはエゴノキの実が大好物で、秋めいてくる9月ごろ、ヤマガラの群れがエゴノキにとまって熱心に実をつつく様子が見られます。ヤマガラは実の中の種子を食べているように見えるのですが、じつはゾウムシの幼虫をつついているのではないかという説もあるようです。機会があればじっくり観察してみたいところです。
市内では、雑木林で普通に見られます。花が見事で、樹高が10m程度までであることから、庭木や公園樹木などとして植栽されることも多い樹木です。
木材として、玩具や櫛(くし)、将棋の駒などの材として重宝されたそうです。
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