タチツボスミレは、最も普通に見られるスミレの仲間です。わが国には約50種のスミレが自生しており、これだけ多くのスミレが見られる国は世界的に見ても稀だそうです。多様性豊かな日本の自然環境をあらわしていると言っていいでしょう。
種類の多いスミレのなかで、いわゆる菫(すみれ)色をしたスミレもポピュラーですが、このタチツボスミレは一層身近な存在です。可憐な花を咲かせて春を告げるのでご存知の方も多いと思います。分布が海岸沿いから亜高山まで幅広いこともあり、個体による色彩の変化が多く、淡い青紫から濃い紅紫のものなど様々です。林や田園でまとまって、あたり一面を覆うように咲くのを、見かけることもあります。
草丈は、花が目立つ咲き始めの頃は5cmから10cm程度ですが、株の周囲を他の草が覆うころになると、光を求めて30cmほどの草丈になり、葉の大きさもとても大きくなるので、これがあの可憐なタチツボスミレ?と驚いてしまいます。
筆者はこの1月に、北風のあたりにくい日だまりにタチツボスミレが咲いているのを見つけました。1月初旬から梅の花があちこちで咲き始めていますし、私たちが寒い寒いと思っていても、植物は季節の移り変わりを敏感に感じ取っているようです。
まちなかの花壇でよく植えられ、おなじみのパンジーやビオラもこのスミレの仲間です。華やかさでは劣るかもしれませんが、改めて身近な野生のスミレにも目を向けてみてはいかがでしょう?
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