ニホンカナヘビ(日本金蛇)


◆庭の小さな恐竜 ニホンカナヘビ

 林の近くの草原や人家の周りの草むらなどに住むニホンカナヘビは、日本だけに住む固有種です。昼間に活動するので、庭先などでも比較的よく目にすることができます。

 大きさは全長20センチメートルほどですが、尾が長くその約3分の2は尾です。この長い尾は、草の上を歩くときに体を支えるのに役立ち、足の指で草をつかまなくても落ちることがありません。2メートルほどの高さの低木などにもよく登るようです。

 カナヘビという名前ですが、トカゲの仲間です。カナヘビの語源は可愛いらしい蛇の意で「愛蛇(かなへび)」と呼んだという説があるそうです。小さな昆虫などをさがして捕食します。冬は地中で冬眠しますが、普段眠るときには植物の茂みの中で眠るそうです。トカゲの仲間など、変温動物は体温が上がらないと動けないので、太陽に熱された石の上などで日向ぼっこしている姿もよくみかけます。

 私たちが身の回りでみかけるトカゲの仲間は、このニホンカナヘビのほか、ニホントカゲがいます。この見分けは、ニホントカゲでは体長の中に占める尾の割合が少なく、胴体も太めなのでずんぐりした感じに見え、ニホンカナヘビはとてもスマートに見えます。また、ニホントカゲは体勢が低く、おなかを地面につけて歩くのに対し、ニホンカナヘビは脚と尾で体を支え、おなかをつけないことなどで見分けられます。ニホントカゲの体表面はつやつやと湿った感じがしますが(特にニホントカゲの幼生は七色に輝いて見えます)ニホンカナヘビの体表面は乾燥した感じに見えます。両種とも、外敵に襲われると尻尾を切り離します。このとき、残されたしっぽはクネクネとよく動くので、外敵がそちらに気を取られているすきに逃げるのです。

 小さなトカゲの仲間をみていると、はるか昔、地球上に大きな爬虫類がたくさん生息していた時代を想像してしまいます。


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