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太宰治直筆原稿の購入と公開
作成・発信部署:スポーツと文化部 芸術文化課
公開日:2024年8月29日 最終更新日:2024年8月29日
太宰治直筆原稿を購入しました
三鷹市は、太宰治や山本有三、吉村昭など、市ゆかりの文学者の顕彰事業に取り組んでいます。中でも、太宰については、ご遺族や関係者からの寄贈・寄託資料を中心に、継続的に企画展示を開催してきました。
本年5月、都内の古書店が「太宰の直筆原稿を所有している」という情報を得て確認したところ、資料的価値の非常に高い短編小説の原稿であることが分かりました。太宰の原稿の主要なものは、ご遺族の意向により日本近代文学館に収蔵されており、また、存在が明確になっている短編小説原稿はいずれも公的施設等に収蔵されているため、太宰の小説の直筆原稿が購入可能な形で発見されることは非常に珍しいことです。
三鷹市では、随筆や書簡などの直筆原稿は所有しているものの、小説の直筆原稿は所蔵していないことから、6月の市議会定例会で補正予算議案を提出し、今回の購入に至りました。
資料概要
資料名
太宰治「雀」直筆原稿/インク
制作年
昭和21(1946)年
- 補足
- 太宰が三鷹に居を構えていた期間中ではありますが、青森県金木町(現:五所川原市)に疎開していた時期に執筆された小説で、昭和21年10月の『思潮』に掲載されたものです。
枚数
200字詰め原稿用紙38枚(和綴じ製本は古書店によるもの)
価格
8,800,000円
資料的価値
太宰が同時期に使用していた原稿用紙が使われていることや、筆致及び推敲の跡などが特有であり書き込みが多いこと、また、1本の小説の完成稿が欠損することなく揃っていることなどから、資料的価値が非常に高いものです。
資料の公開
期間
令和6年9月1日(日曜日)~9月29日(日曜日)
休館日
2日(月曜日)、9日(月曜日)、11日(水曜日)、12日(木曜日)、17日(火曜日)、18日(水曜日)、24日(火曜日)、25日(水曜日)
会場
太宰治展示室 三鷹の此の小さい家(三鷹市美術ギャラリー内)(外部リンク)
今後の展開
上記期間に公開した後、同施設での企画展示や、後年実施予定の没後・生誕の周年事業、整備を検討している「太宰治文学施設(仮称)」などで活用することで、市ゆかりの文学者顕彰事業の充実を図ります。
このページの作成・発信部署
〒181-8555 東京都三鷹市野崎一丁目1番1号
電話:0422-29-9861
ファクス:0422-29-9040